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『ルイ14世』をリメイク『マフィオズー』日本語版、3月25日発売

テンデイズゲームズは本日、『マフィオズー(Mafiozoo)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・R.ドーン、イラスト・D.カルボック、2~4人用、12歳以上、60分、6500円(税別)。
2005年にアレア(ドイツ)から発売され、ドイツゲーム賞1位を獲得したゲーマーズゲーム『ルイ14世(TGiWレポート )』を動物マフィアというテーマで12年ぶりにリメイク。製作は『アメンラー』や『USテレグラフ(『アッティカ』のリメイク)』など、往年の名作の豪華版をリリースしているスーパーミープル社(フランス)があたった。
プレイヤーは、動物マフィアの一員となり、組織や街の有力者に対し裏金工作を行い、組織の中で成りあがることを目指す。ボードには組織の幹部や有力者のマスがあり、それぞれに多くの裏金を出したプレイヤーがさまざまな特典を獲得できる。
裏金の置き方は、置いた場所から隣接するところに移していくいわゆる「ドーン歩き」というシステムで、1ヶ所に集中するか、広く浅くばらまくかの戦略性が生まれる。
特典の中にさまざまなトークンの獲得があり、特定の組み合わせで、町の建物を手に入れ、その特殊効果でゲームを有利に進めていく。『ルイ14世』と比べ、テーブルに並べていたカード類が全てボードになり、特殊効果のある街の建物もボード上にコマを置いて手に入れるようになった。これによってプレイアビリティと戦略性をさらに高めることに成功している。
テンデイズゲームズ:マフィオズー
テンデイズゲームズは本日夜から4月1日まで、オープン10周年記念セールを行う。割引価格で購入できるだけでなく、購入者とツイッターハッシュタグ#テンデイズ でお祝いのコメントをした人から抽選でボードゲームがプレゼントされる。

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カヴェルナ:忘れられた部族(Caverna: Vergessene Völker)

生活の情景が目に浮かぶ
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ドワーフたちがワーカープレイスメントで森林と洞窟を切り拓く戦略ゲームの拡張セット。長所も短所もある8つの部族が入っており、異なるスタートラインで多様な展開が楽しめる。今回は森を自由自在に使える「エルフ」、キノコを生み出せる「青白きもの」、犬も食べる「トロル」の3人戦。
「エルフ」を担当したが、草原ぬきにいきなり牧場を作ったり、畑にしないでいきなり作物を植えたり、あまつさえ通常は山地にしか作れない建物を作ったりと森林ではやりたい放題。しかも山地は全く使わなくても失点がない。通常ルールの制約がなくてのびのびと開拓できるのは相当カタルシスがある。しかし終盤、森林の空いているマスがなくなり、やむなく山地スペースへ。山地はダブルタイルを置くのにルビーを支払わなければならないなど、一転して開拓しにくくなっている。なんとか住まいを確保して家族を増やしたものの、得点になる建物が少なくて2位。
1位になったのはbashiさんの「トロル」。探索で持ち帰れるものが1つ増える分、戦力が4から10までという低い範囲になっており、犬も食べられる分、食料は1人につき3つ支払わなければいけないという一長一短ある部族である。「ゴブリンのリビング」を作ってゴブリンを使って人手を増やし、木材による装備で余った鉱石を得点にできる建物で大量得点した。
かりぬさんが担当した「青白きもの」は山地に特化した部族で、いつも洞窟を掘れる上に、ダブルタイルを外にはみ出して置くたびにキノコとお金が出てくる。キノコは山地で栽培できる便利な食料で、食料調達が楽になってほかのことに力を入れることができ、僅差で3位。
こうした部族ごとのルール変更は部族の性格とリンクしており、エルフが森林に建物を作ったり、トロルが棍棒をもって探索にでかけたり、青白きものがキノコを栽培したりしている様子は情景が目に浮かぶようで没入感がある。どの部族も一癖も二癖もあり、ほかのプレイヤーがどの部族かによって戦略も変わる。重量級のゲームを繰り返し遊ぶのは、新作がどんどんリリースされる今日においてはどんどん難しくなっているが、こうしたリプレイ要素が加わると優先順位はバク上げされる。
Caverna: Vergessene Völker
ゲームデザイン・U.ローゼンベルク&A.ウィルバー/イラスト・J.G.カヴァ&K.フランツ
ルックアウトシュピーレ(2018年)
1~7人用/12歳以上/30~210分(プレイヤー人数×30分)