書籍『ボードゲーム・ストリート2019』12月27日発売
新紀元社は27日、過去1年間の注目ボードゲームを振り返るレビュー誌『ボードゲーム・ストリート2019』を発売する。安田均&グループSNE著、B5版90ページ、1800円(税別)。
アナログゲーム専門誌『Role&Roll』連載のボード/カードゲームコーナー「ボードゲーム・ジャンクション」からピックアップし、書下ろしを加えたもの。毎年発刊されており、9冊目を迎える。年鑑として1年間の流れをつかむことができ、資料的価値も高い。
安田氏が2018年に発売されたゲームの中からとびきりの傑作を紹介するほか、ボードゲームを遊んだ風景を描いたリプレイ、ゲーム制作者の立場から見たこだわりレビューなど、さまざまな視点でトレンドを追う。
世界でも認められつつある日本人ゲームデザイナーの最新作や、今大注目のマーダーミステリー、次々と開店するボードゲームカフェ事情、座談会と盛りだくさんの内容。ボードゲーム通にも初心者にも読んで楽しいボードゲームのバイブルだ。
『AERA with Kids』『プレジデントFamily』でボードゲーム特集(2)
ともに12月5日発売の『AERA with Kids(アエラ ウィズ キッズ)』2019年冬号と、『プレジデントFamily(ファミリー)』2020年1月号に、ボードゲームが特集されている。2017年にもこの時期にボードゲーム特集が掲載されており(TGiWニュース)、クリスマス・お正月前の定番テーマとなっている。
『AERA with Kids』は年末年始のプレゼントの提案として「楽しみながら賢くなれるボードゲーム」と題してフルカラー16ページ。すごろくや企画の人気シリーズ「親子でボードゲームとお寿司」と、プレイスペース「クリプトメリア」の親子ボードゲーム会、ボードゲームカフェ「GOTTA2 CAFE」で開催されている西早稲田親子ボードゲーム会の様子をたくさんの写真で紹介。初対面でもすぐ仲良くなれ、子供同士で教え合い、お父さんも入りやすいという楽しみ方を提示している。
そしてオススメのボードゲームは32タイトル。推薦するのはすごろくやの丸田康司氏とクレーブラットの畑直樹氏である。「協力して乗り切る!」「かけひきを楽しむ」「戦略を練る」「推理・推測で頭をひねる」「土地や道を開拓する」「架空の世界を楽しむ」「イメージをふくらませる」「アクションを楽しむ」という8カテゴリーに分類して4タイトルずつ紹介。最後に2人のコラムが掲載されている。
続いては『プレジデントFamily』。年末年始に家族で遊ぶことを勧める「遊びながら点数アップ! すぐれものゲーム大集合35選」と題して9ページ。推薦するのは花まるラボの川島慶氏、中学受験専門カウンセラーの安浪京子氏、聖徳学園小学校の齊藤勇氏、ボードゲームソムリエの松永直樹氏、東田式パズル研究社の東田大志氏という、教育関係者中心の顔ぶれ。特集「算数が大好きになる魔法のレッスン12」からの流れもあって、カテゴリーは「数と計算に強くなる」「平面図形の感覚が身に付く」「立体図形の苦手意識をなくす」「確率&割合も怖くない!」「速さ、見通し、論理思考も高めよう」とお勉強寄りの内容となっている。紹介されるのはボードゲームだけでなく、スマホゲームやパズル、選者のオリジナルゲームも入っているのが特徴的だ。
変わったところでは『秀才コースゲームけいさん』も。「廃盤ですがオススメ!」って(笑)。
2誌の方向性は2017年と変わっていないようで、『AERA with Kids』は楽しさを前面に出してアピールする方向、『プレジデントFamily』は知育を前面に出して教育熱心な親の関心を引く方向をとっている。知育を強調することにはボードゲーム愛好者から異論がある(TGiWコラム)が、ボードゲームに関心をもってもらうきっかけとしては、さまざまなチャンネルがあるほうがよいと思う。