Kickstarterでメイドインジャパン特集、6月開催
クラウドファンディング大手のKickstarterで6月、日本のクリエイターによるボードゲームやカードゲームのプロジェクトを集中的に取り上げる。
日本人ゲームデザイナーが自身の作品を海外に売り込む流れはゲームマーケットからエッセン・シュピール出展を経て海外出版社とライセンス契約を結ぶというものだが、出展コストが高く、特に新人デザイナーにはハードルとリスクが高い。そうでなくても海外の愛好者コミュニティとつながり、自身の作品を紹介することが可能な今の時代、手軽につながれる場所としてKickstarterがある。
現在、ゲームマーケットでたくさんの創作ゲームが発表されているが、そのほとんどは少部数製作であり、海外どころか国内でもほとんど知られないままとなっているものが多い。ゲームマーケットの拡大に伴い、この未知の日本ゲームに世界の愛好者は熱い視線を注いでいる。
今回のキャンペーンの対象となるのは今年6月1日から30日までに「テーブルトップゲーム」で立ち上げられたプロジェクト。プロジェクトタイトルまたはサブタイトルに”Made in Japan”を含めるとSNS・ニュースレター・ウェブサイトで取り上げられる。また、プロジェクト完了後は、ゲームマーケット2020秋のKickstarterブースにて試遊デモや販売を行うこともできるようになる予定。
発表する作品は未発表かどうかを問わないが、出資者は世界中に広がっているため、英語ルールがあり、プロジェクトページも英語で記載されていることが望ましい。ゲーム内容だけでなく、紹介ページの出来もプロジェクトの成否を分ける。プロジェクト立ち上げまでの準備は下記のリンクに詳しく書かれている。特に下記に埋め込んだYoutube動画は、スタッフが懇切丁寧に解説しておりたくさんの知識が得られる。
手間はかかるが、ゲームマーケットが2回連続で中止になっている現在、渾身の自信作を世界に売り込むチャンスともいえるだろう。
Kickstarterのテーブルトップ部門は昨年、4044プロジェクト中2712プロジェクト(67%)が目標を達成し、総額1億7600万ドル(194億円)が集まっている。製作者にとっても愛好者にとっても、ボードゲームの一大プラットフォームといえる。過去にKickstarterで成功した主な日本のボードゲームは以下の通り。
- IKI-江戸職人物語(imagine GAMES、目標2.7万ドルに対し7.8万ドル)
- デカスレイヤー(アークライト、目標150万円に対し485万円)
- ストーンヘンジと太陽(itten、目標220万円に対し246万円)
- 老師敬服(ホビージャパン、目標100万円に対し220万円)
- The Majority(操られ人形館、目標1万ドルに対し1.1万ドル)
- 目我天(Logygames、目標1千ドルに対し2千ドル)
ドイツ・アスモデ社が小売店に33000個寄贈、コロナ危機脱出に向け
ドイツ・アスモデ社は29日、コロナ危機後の再出発に向け、ボードゲーム小売店にボードゲームを33000個以上、総額35万ユーロ(4050万円)相当寄贈することを発表した。1店舗あたり30~40個送られ、顧客プレゼント、懸賞、福祉施設への寄付など自由に使うことができる。
ドイツでは3月17日から4月19日まで1ヶ月間、政府の決定により食料品店や薬局などを除く店舗が閉鎖されていた。その再開をサポートするため、アスモデ社はドイツ・オーストリア・スイスで取引のある100店舗にアンケートを実施。顧客が店舗に戻ってきてもらうことが最重要課題であるという結論になった。
そこで店舗閉鎖が解除される20日に合わせて「オープン!またゲームしよう(Offen – Wieder im Spiel)」というキャンペーンを実施。店舗に掲示するステッカーやポスターを製作すると共に、自社製品を無料で寄贈することにした。
アスモデ社のCMディレクター、Y.ヴェッセン氏は「ボードゲームショップにはとても忠実な顧客がおり、コロナ危機の時にも店舗を気にかけ、例えばクーポンを購入したり、現地の宅配サービスを利用したりしています。この気持ちに報いると共に、お客様をお店に呼び戻したいと考えています」と語っている。
・Asmodee schenkt dem Handel mehr als 33.000 Spiele