手柄を立てれば後ろから撃たれる
スートのないトリテというか、オークション的なシステムでスペースドラゴンを撃退するドイツのカードゲーム。スペースドラゴンを倒すと大きな手柄が得られるが、妬むライバルたちが後ろから攻撃してくる。
9枚のカードが配られ、これを同時ピックアップドラフトしたらスタート。今回のスペースドラゴンカードが1枚めくられ、スタートプレイヤーから時計回りに1枚ずつカードを出す。
トリックテイキングとはいうもののスートもトランプもなく、一周オークションといってもよい。数字の一番大きなカードを出した人がスペースドラゴンカードを獲得する。
しかし数字の一番大きなカード以外にも役割があるところがポイント。カードにはアイコンがついており、スペースドラゴンカードを獲得したプレイヤーにダメージを負わせる背後攻撃、ダメージを防御するシールド、ダメージを回復する修理がある。
リードプレイヤーが大きな数字を出してスペースドラゴンを狩りに行くのは危険だ。ほかのプレイヤーが次々と背後攻撃を仕掛けてきてドラゴンの報酬に全く見合わないこともある(ダメージはゲーム終了時に失点)。
全てのカードには上部に科学・雰囲気・犯罪のアイコンがあり、7ラウンド終了時にそれぞれのアイコンの最多・最少でボーナス得点やペナルティ失点がある。各自、出したカードは自分の前に並べておくので、お互いの状況を確かめつつ、どのアイコンを集めるべきか、回避するべきかを考えてカードを出さなければならない。ドラゴンカードにもアイコンがあり、魅力度合いが変わってくる。
最初のドラフトで手札状況がある程度推測できるところもポイント。ベタなテーマと裏腹に、周到なプレイが要求される。
Space Dragons
ゲームデザイン・R.ハールホフ/イラスト・F.ビーゲ
シュピールヴィーゼ出版+ペガサスシュピーレ(2021年)
3~5人用/10歳以上/15~20分
通販:ゲームストア・バネスト/ボードゲームキューブ