見た目でわからない重さ
昨秋ドイツで行われたエッセン国際ゲーム祭。非ドイツゲームが目立つ中で、ドイツゲームの中で注目されたのがこの作品だ。大きな天秤に、いろんなかたちの木製コマ。木製コマを組み合わせて、天秤を水平に近づける。
木製コマは体積に応じて重さが決まるはずだが、その体積が分からない。大きく見えるけれども意外に軽いコマもあれば、その逆もある。目分量でどこまで見抜けるか。
25個のコマからランダムに3つを取る。これが今回のお題。この3つのコマとつり合いそうなコマの組み合わせを集める。自分の番にはサイコロを振り、自分のバスケットを進めて、その列にあるコマを取るか交換する。同じところに止まったら、ほかの人のコマと交換することもできる。
途中で天秤を使って現在の重さをチェックすることができる。これで調整したいところだが、手番は限られており、交換できないままゴールに突入することになったり、ほかの人に取られて崩されてしまったりする。
こうしてボード周囲を1周。最後に集めたコマを天秤にかけて、お題のコマと同じ重さ(天秤が一番水平)な人の勝ち。1ゲームはわずか10分ほど。「樽は意外に思い」「ハンガーは結構軽い」といった情報を元にもう1ゲームしたくなる。
1ゲーム目は神尾さんの勝利。2ゲーム目は神尾さんのマークを厳しくして、ベンチを奪ってみたが、かえってぴったり賞にしてしまった。ベンチを受け取った私は重すぎて最下位。それぞれのコマの重さをみんなが掴むと精度が上がり、「あーポーン取られた!」「それなら星と王冠で調整するしかない」などと戦略性が上がる……つもり(偉そうなことを言っておいて、思いっきりつり合わないのもまた一興)。
Tante Trodels Trödel
S.ボーゲン作/ツォッホ(2011年)
2〜4人用/7人用/15〜20分
メビウスゲームズ:トローデルおばさんの雑貨屋
ふうかのボードゲーム日記:トローデルおばさんの雑貨屋