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お題に合うイラストはどれ?『ステラ』日本語版、12月上旬発売

ホビージャパンは12月上旬、『ステラ(Stella: Dixit Universe)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・G.カチュー&J.L.ルービラ、イラストJ.ぺリシエ、3~6人用、8歳以上、30分、5500円(税込)。

人気コミュニケーションゲーム『ディクシット』シリーズの連想ゲーム。『ディクシット』と同じ作者がデザインし、リベルー社(フランス)から今冬、世界一斉発売される。お題と場のイラストを連想でつないで、他のプレイヤーと一致させる。

場に15枚のイラストカードを並べ、今回のお題がワードカードで決められる。各プレイヤーはそのお題に関連付けられるイラストを探し、個人ボードに印をつける。関連付けの仕方はテーマでも比喩でも自由。印を付けたものを発表し、他のプレイヤーも印を付けていれば得点となる。

印はいくつ付けてもよいが、たくさん付けすぎて誰とも一致していないと得点が少なくなるリスクがあるので、厳選しなければならない。4ラウンドの合計得点で勝者を決める。

付属のカードは全て新しいイラストを使っているが、サイズは『ディクシット』シリーズと同じで差し替え可能。遊びこんだおなじみのイラストでもまた楽しめる。

内容物:ゲームボード 1枚、Dixitカード 84枚、ワードカード 96枚(各カードにワード2つずつ)、発見ワードカード 4枚、ブランクのワードカード 10枚、ランタントークン 6枚、ラウンドトークン 4枚、最初の導き手コマ 1個、消去可能な個人ボード 6枚、消去可能な得点ボード 1枚、フェルトペンと布 6枚、ルールブック 1部

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ザ・クルー:深海に眠る遺跡(Die Crew: Mission Tiefsee)

タスクのバリエーションがアップ

昨年、ドイツ年間エキスパートゲーム大賞、ドイツゲーム賞、アラカルトカードゲーム賞の3つの賞に輝いた協力トリックテイキングゲーム『ザ・クルー:第9惑星の探索』の後継作。今度は宇宙ではなく深海の探険がテーマになっている。

『第9惑星の探索』はミッションごとに固定のタスクがあったが、プレイ人数によって達成難易度にばらつきがあった(人数が少ないほうが達成しやすい)。今度は、タスクカード1枚1枚に達成難易度がついており、それがプレイ人数によって変えられている。3人なら「2」のタスクも、5人なら「5」となる。

各ミッションには達成難易度の合計値が指示されており、その合計値に達するまでタスクカードを引く。合計値はプレイ人数に関わらず一定であるため、人数が少なければタスクカードは多くなる。

『第9惑星の探索』のタスクカードは「赤の4」「黄色の2」というように、誰がどのカードを、どの順番で取るか指示していたが、『深海に眠る遺跡』はもとバラエティに富んでいる。「赤色を5枚以上取る」「潜水艦で赤の7を取る」「何色でも1を取らない」「最初の1トリックだけ取る」「連続で3トリック取る」「獲得トリックが単独最少」「全部のカードが6より大きいトリックを取る」「非公開で予想した数のトリックを取る」「獲得した赤と黄色と枚数が同じ」など。

さらにこれらは単独ではなく、複数枚組み合わせるわけだから、ミッションは毎回多様なものとなる。どのタスクカードを誰が取るか、そして相談ができない中でどのカードを出せばタスクが達成できるか、針の穴を通すような思考が求められる。

皆が選んださまざまなルールが毎回適用される『トリックマイスター(アミーゴ, 2010年)』を彷彿とさせるが、こちらは協力ゲームであることによって、どんな無理難題でもやりがいのあるチャレンジとなる。通信チップのタイミングも以前にまして重要になった。トリックテイキング好きにはたまらない作品である。

独シュピールボックス誌での平均評価が8.6(10段階)、10点をつけた評者が2人おり、「あの前作をさらに改良できるとは思わなかった」「後継作は前作を何よりも可変性によって追い抜いた」などと絶賛された作品。現在は日本語訳付き輸入版が流通しているが、やがて日本語版が出れば、タスクカードの英語を参照する手間が省けるだろう。

Die Crew: Mission Tiefsee
ゲームデザイン・T.シング/イラスト・M.アームブルスター
コスモス(2021年)
2~5人用/10歳以上/20分