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バイキングシーソー(Viking See-Saw)

見た目でわからないバランス

シーソーの高い方にコマを置き、傾いてしまったら荷物を引き取るバランスゲーム。ittenファンブリックシリーズの4番で、デザインはR.クニツィアである。真鍮、アルミ、鉄、ガラス、アクリル、木と異なる素材が使われ、崩さないようにどこに置くかと共に、重さの推測という要素が加えられている。

最初は全員同じ組み合わせのものをもっており、順番に1個ずつ、船に乗せる。船には6つのチェスト(木製)が載せられており、船が傾くたびにこれを1個受け取らなければならない。また船から落ちてしまったものも引き取らなければならない。誰かの荷物をなくなるか、チェストが全部取られたらゲーム終了で、荷物の最も少ないプレイヤーが勝つ。

同じ大きさのキューブでも、真鍮とアルミでは重さが全く異なる。そのため荷物が増えるにつれて重さの予測が立てづらくなり、向こうの荷物が少なくてもなかなか傾かなかったり、たくさんあっても傾いたりといった視覚を裏切る現象が続発する。

前のプレイヤーの手番で絶対傾くと思っていたのが意外にもセーフで、自分の手番が周ってきたときの焦り。絶体絶命のピンチを乗り切れたときの達成感。重さの違いで生まれるドラマが楽しい。

バイキングシーソー
ゲームデザイン・R.クニツィア/itten(2021年)
2~4人用/8歳以上/10分

当サイトのittenファンブリックシリーズレビュー
No.1 みんなのファイヤー
No.2 ゴールドハンティング
No.3 3秒トライ!
No.4 バイキングシーソー
No.5 スティックコレクション

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みんなのファイヤー(Bonfire Party)

みんなの心に火を付ける

「せーの、ファイヤー!」でマッチを出しあって、炎を育てる協力ゲーム。ittenのファンブリックシリーズ1番にラインナップされている。アイスブレイクに勧められているぐらいシンプルなゲームだが、最後までいかないと妙に悔しく、成功するまで何度も遊びたくなる作品である。

最初は着火から。各自、赤と青のマッチを何本かずつもち、相談せずに各自何本か(0本でもよい)を手に握って一斉にオープン。どちらかの色が全員合計でちょうど1本ならば着火成功となる。着火に成功したら次の目標は2本。失敗したら再挑戦で、成功したら1本多くなり、5本まで成功すれば全員の勝利となる。

マッチは使い切りで、手元の残りマッチが少なくなっていくのに、目標は逆に増えていくという仕掛けがスリルと一体感を生み出す。5本までいくのは思いの難しいが、うまくできたら今度は5本から減らしていく消火チャレンジが待っている。

ルールを聞いただけではゲームになるのかとすら思うほどだが、やってみると後半に向けての赤青別のカウンティングや、プレイヤーの性格の読み合いなど、思考や心理の要素もあって面白い。カラフルな木製の火のコマがネフ社の積み木のように重ねられていくのも見た目を楽しませる。

みんなのファイヤー
ゲームデザイン・トミオカヨシアキ(itten)/itten(2021年)
2〜4人用/8歳以上/5〜15分

当サイトのittenファンブリックシリーズレビュー
No.1 みんなのファイヤー
No.2 ゴールドハンティング
No.3 3秒トライ!
No.4 バイキングシーソー
No.5 スティックコレクション