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パラメータを上げて海洋探険『エンデバー:ディープ・シー』日本語版、9月19日発売

Endeavordsjアークライトゲームズは9月19日、『エンデバー:ディープ・シー(Endeavor Deep Sea)』日本語版を発売する。ゲームデザイン:C.デヴィザー&J.グレイ、イラスト:F.アルラジル、1~4人用、14歳以上、プレイ人数×30分、10450円(税込)。

『エンデバー』(2009年)およびそのリメイク作品『エンデバー:エイジオブセイル』(2018年)の作者コンビによる再リメイク作品で、バーントアイランドゲームズ(カナダ)がキックスターターを経て製品化した今夏の新作。舞台は大航海時代から現代となり、海洋保護のミッション達成を目指す。

準備フェイズでは順番にスペシャリストを場から取り、自分のチームに加えると共に、アクションディスクを獲得する。行動フェイズではアクションディスクを自分のスペシャリストに置くなどしてアクションを行う。アクションは潜水艦の移動、ソナーによる海域の拡張、潜水艦からの探索、生態系の保護、論文の発表を行う。知名度、指導力、調整力、創造性のパラメータを上げることで、より遠く、より深い海洋ゾーンへと探索できるようになる。

全員がパスしたらラウンド終了で、6ラウンドで最終決算を行い勝敗を決める。海域は共通で早取りの要素があり、パラメータと関連するボーナスコンボや、スペシャリストの昇進でできることも得点も増えていく。

ミッションが変わるシナリオシートでゲームのたびに準備やルールが変わり、協力モードとソロモードでプレイすることもできる。

内容物:海洋ボード 37枚、プレイヤーマット 4枚、シナリオシート(両面)5枚、スペシャリストタイル 51枚、スペシャリストトレイ 1個、チームリーダータイル 4枚、論文カード 24 枚(※1)、出航前論文カード 8枚(※1)、潜水トークン 36個、ボーナス目標カード 6枚(※2)、妨害カード 6枚(※2)、ディスク 120個、記録キューブ 20個、インパクトマーカー 80個、波マーカー 1個、得点計算シート 1束、船舶コマ 12 個、ルール説明書 1冊、特別ルール解説シート 1枚 ※1カードサイズ:45×60mm、※2カードサイズ:67×44mm

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(写真は英語版)

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ドイツ年間エキスパート大賞とドイツゲーム賞の一致度

Kds今年初めて、ドイツ年間エキスパート大賞(Kennerspiel des Jahres、以下KdJ)のノミネート3作品が、ドイツゲーム賞(Deutscher Spiele Preis、以下DSP)10位以内に1タイトルも入らなかった。推薦リストから入ったのも1タイトルのみ。KdJ審査員の考えるケナーシュピール(経験者向けのボードゲーム)と、DSPに投票する愛好者の乖離が顕著になっている。

KdJは2011年から始まり、今年で14回目を迎える。フリークは自分で遊びたいボードゲームを選べるという理由から、「初心者向きではないが、同時に突き出てもいない、その中間のゲーム」をターゲットにしているというが、実際に選ばれている作品を見ると、突き出た重量級も普通に入っている。「イノベーションを促し、経済的にはあまり利益がでそうにない優れたボードゲームを発売するための刺激を与える」という側面もあるため、愛好者が高く評価する作品をただ重いというだけで無視することはできないのだろう。

これまでの推移を見ると、2022年まではKdJの推薦・ノミネート・大賞作品の半数以上がDSPの10位以内に入っている(グラフ)。これは当然の成り行きで、KdJの発表はDSPの投票期間中に行われるため、KdJに選ばれるとDSPにも入りやすくなるのだ。ところが2023年は40%、2024年は14%と激減。それでも2023年はノミネート3タイトルのうち2タイトルが入賞し、大賞と1位が『プラネット・アンノウン』で一致したが、2024年はノミネート3作品が全て圏外という、前代未聞の事態となった。KdJ審査員の推した作品が、愛好者にそっぽを向かれたことになる。

これからのトレンドを創出したい審査員が、愛好者の人気やトレンドで選んでいないのは確かだが、審査員の評価と、愛好者の評価はある程度一致するのが自然なことで、大賞と1位が違うぐらいならともかく、全体でギャップが大きいと審査員が評価がずれているということになり、賞の信頼度に関わってくる。発売リリース数の増加と多様化が進む中、難しい舵取りが審査員には求められる。

Kdj Dsp

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