犯人はXXでない?『ミュージアムサスペクツ』日本語版、9月2日発売
すごろくやは9月2日、『ミュージアムサスペクツ(Museum Suspects)』日本語版を発売する。ゲームデザイン:P.ウォーカー=ハーディング、イラスト:M.サルトゥ、2~4人用、8歳以上、20~25分、3410円(税込)。
オリジナルは今年、ブルーオレンジゲームズ(フランス)から発売されたばかりの作品。ゲームデザインは『クマ牧場』『スシゴー』のウォーカー=ハーディングである。断片的な情報をもとに、16人の容疑者から博物館泥棒の犯人をつきとめる。
手番にはカードを見て、「犯人はニット帽を被っていない」「北西部の4人は違う」など「この要素には当てはまらない」という情報を手元の調査手帳メモに書き込む。自分が見たカードにはチップを置き、それ以降に見る人はお金を払わなければならない。そして犯人の可能性がある人物にチップを伏せて置き、6周の後に真犯人にのせたチップの合計が最も多いプレイヤーが勝者となる。
他のプレイヤーのチップの置き方をもとに帰納的に情報を絞り込む推理力と共に、自分の情報は他のプレイヤーに悟らせないようにチップを置くという心理戦の要素もあり、遊ぶたびに奥の深さに気づける作品となっている。
内容物 :容疑者タイル 24枚、非常口タイル 1枚、手掛かりカード 32枚、調査チップ 48枚、探偵チップ 4枚、調査手帳 4冊、鉛筆 4本、説明書
ビクトリー(Victory)
コーナーで止まられるとジャマ
バーストしないようにダイスを振るランドルフのレースゲーム。こういうと『ウミガメの島』を想起させるが、『ウミガメの島』のオリジナル版『カンガルー(Känguruh)』が1974年で、この作品はその2年後に発売されている。イカしたパッケージとタイトルは、現代ボードゲームの草創期を物語る。
コースはカーブと直線を自由に組み合わせて作る。何周するかを決めてスタート(1周ごとに順位を記録する用紙が入っている)。各自1台ずつレースカーを選び、スタートラインに並べてスタート。手番にはまずダイスを3個振り、それを見て2個まで追加で振ることができる(ルールでは1個か2個振るとされているが、0個も可とした)。赤い目で赤の線、青い目で青の線を進める。
✕印が3個出るとバーストで、その手番には1歩も進めなくなってしまう。3個振ったところで✕印が1個だけなら、もっと振っても良さそうだが、2個出ると悩ましい。ちなみに✕印が4個出るとなんとリタイア(脱落)である。この時代は容赦がないのだ。
他のプレイヤーの車のあるマスは通れないため、インコースを取られると回り込まなければいけなくなってつらい(それゆえ逆転がしにくくなっている)。とはいえダイス目次第で一気に進めることもあるので、リタイアにならないよう気をつけて腐らずにダイスを振りたい。
なおこのゲームは1985年、イタリア語版が出ただけであとはリメイクされていない。
Victory
ゲームデザイン:A.ランドルフ
ペリカン(1976年)
2~6人用/6歳以上/30分