ドイツのボードゲーム市場、引き続き成長
ドイツ・ボードゲーム専門委員会(Fachgruppe Spiel)は今月、2007年のボードゲーム市場について報告した。ドイツ・ボードゲーム専門委員会はボードゲームの主要17社が共同で設置しているもので、毎年、エッセン国際ゲーム祭などで調査結果を発表している。
発表によると、玩具市場全体におけるボードゲーム(パズルを含む)の比率は17.6%。ボードゲームの成長によって前年の14%から3ポイント増加した。売り上げ総額は4億ユーロ(650億円)を突破する見込みだ。お手頃の値段のポータブルゲームと、流行のポーカー関連グッズが増加を後押ししたという。
ドイツ・ボードゲーム専門委員会はさらに「ボードゲームを学校に(Spiel fördert Schule)」キャンペーンを提唱。ボードゲームを通して知性、人格の涵養、集中力のアップ、言語運用力の向上、創造性を養うことなどを目的として、ボードゲームセットを学校に安価で配る仕組みを構築中だ。
・Fachgruppe Spiel: Pressemitteilung Spiel ’07 Essen (PDF)
SPIEL’07閉幕
世界最大のボードゲームイベントであるエッセン国際ゲーム祭SPIEL’07が10月18〜21日の4日間にわたって開催された。
今年25回という節目を迎えるこの催しは、主催のフリードヘルム・メルツ社によると入場者数は148,000人と微減だったものの、出展が30カ国から758団体、新作が約500タイトルと新記録を樹立。盛況ぶりは全く衰えていない。来年の会期は10月23〜26日。
毎年会場でリアルタイムの人気投票を行っている『フェアプレイ』スカウトアクションは、今年から結果を毎日ブログで即日発表。最終日の結果は以下のようになった(50票以上、数字は平均)。1位は、6年ぶりに新作を発表したK.H.シュミールの『護民官』。
このリストで上位に入ったゲームは、翌年のドイツ年間ゲーム大賞やドイツゲーム賞に入賞するものが多いので注目される。各ゲームの概要についてはエッセン新作情報参照。
1位 護民官(K.H.シュミール / ハイデルベルガー) 1.6
2位 アグリコラ(U.ローゼンベルク / ルックアウト) 1,7
3位 ハンブルグム(W.ゲルツ / エガート) 2,0
4位 キューバ(M.リーネック、S.シュタドラー / エガート) 2,0
5位 順風満帆(T.ランズフォークト / ファランクス) 2,1
6位 ドラゴンイヤー(S.フェルト / アレア) 2,2
7位 キングスブルク(A.チャルベジオ / L.イエナコ / トルアント) 2,3
8位 いかさま師(F.フリーゼ / 2F) 2,3
9位 ダージリング(G.ブルクハルト / アバクス) 2,4
10位 アミティス(C.デマージ / イスタリ) 2,4
日本から出展したヤポンブランドは、ゲームマーケットで発表された作品や伝統ゲームを出品。『ルールの達人』や『落水邸物語』などが好評だったようだ。
・Fairplay Online: Scoutaktion 2007 – Das Endergebnis
・Spielbox Online: Erfolgreiche Bilanz der Spieltage
・ヤポンブランドブログ:速報エッセンシュピール’07