新作の人気は『アグリコラ』か『ストーンエイジ』
ドイツのボードゲームサークルが毎年この時期に行っている新作人気投票の結果が相次いで発表された。対象となるのは昨年のエッセンから今年のニュルンベルクまで発売された2008年度の作品。これまでの結果はドイツゲーム賞と合致することが多く、今年の趨勢を占う貴重な資料となる。
ひとつめはハンブルクのサークル「胡椒袋(Die Pfeffersäcke)」による人気投票「プフェファークーヘル(Pfefferkuchel)」。173票による投票の結果、上位10位は以下のような結果になった。
【プフェファークーヘル2008】
1位:ストーンエイジ(StoneAge / ハンス・イム・グリュック)
2位:アグリコラ(Agricola / ルックアウトゲームズ)
3位:ドラゴンダイス(Drachenwurf / シュミット)
4位:ごきぶりサラダ(Kakerlakensalat / ドライマギア)
5位:護民官(Tribun / ハイデルベルガー)
6位:ビッグポイント(Big Points / シュミット)
7位:魔法にかかったみたい(Wie verhext! / アレア)
8位:アクアレット(Aquqletto / アバクス)
8位:フィニート(Finito / シュミット)
10位:キングスブルク(Kingsburg / トルアント)
もうひとつはローゼンハイムで行われたゲーム会による投票結果。422票の投票による結果は以下の通り。
【ローゼンハイムの春2008】
1位:アグリコラ(Agricola / ルックアウトゲームズ)
2位:ブラス(Brass / ウォーフログ)
3位:ストーンエイジ(StoneAge / ハンス・イム・グリュック)
4位:護民官(Tribun / ハイデルベルガー)
5位:ズライカ(Suleika / ツォッホ)
6位:キングスブルク(Kingsburg / トルアント)
7位:魔法にかかったみたい(Wie verhext! / アレア)
8位:メトロポリィス(Metropolys / イスタリ)
9位:ドラゴンイヤー(Im Jahr des Drachen / アレア)
10位:ごきぶりサラダ(Kakerlakensalat / ドライマギア)
この2つの投票を総合すると『アグリコラ』と『ストーンエイジ』がドイツゲーム賞の筆頭候補、次に『護民官』『魔法にかかったみたい』あたりが来そう。各メーカーが力を入れる『ごきぶりサラダ』など軽いゲームも評価されており、状況はなお流動的だ。
・Die Pfeffersäcke:Der “Pfefferkuchel 2008”
・spielbox-online:Agricola gewinnt beim Rosenheimer Spielefrühling
ウーバープレイ廃業
ウーバープレイ社はジェレミー・ヤング氏がIT企業の売り上げを資金に設立した。共同設立者としてマーケティング専門家のマット・モーレン、トイバーの息子でカタン有限会社を手がけるグイド・トイバーがいる。
クイーンゲームズ、シュミット、コスモス、ゴルトジーバー、クレメントーニなどのドイツゲームを英語版で発売したほか、『ラー』や『綱渡り』などクニツィアの絶版ゲームを再販。またクニツィアの『ダブルオアナッシング』など独自作品もある。
アメリカでは最近同社のゲームが格安で放出されており、トラブルがあったと見られていた。サイトには「当社は廃業しましたがヨーロッパの戦略ゲームをお求めの方はリオグランデ、デイズオブワンダー、メイフェアゲームズをご利用下さい」と掲載されている。
・Überplay公式サイト
・Boardgamenews:Überplay Out of Business
・play:game:ウーバープレイ小箱
・play:game:ウーバープレイ近況