ファンファクツ(Fun Facts)
知るわけないけど、何となくわかる
「歯医者はどれくらい怖い?」「最高級レストランでいくらまで出せる?」といった質問に数字で答えて並べ、降順になったものが得点という協力ゲーム。『ジャストワン(2018)』『ことばのクローバー(2021)』に続くルポ・プロドゥクシオンのパーティーゲームラインの新作である。
お題が発表されたら、プレートの表に名前、裏に数字を書いて、順番に出していく。前に出した人より数字が多いと思えば上へ、少ないと思えば下へ。間に挟み込んでもよい。会話はできるが、数字についてのヒントを出してはいけない。全員出し終わったら、最初に出した人は自分のプレートの位置を変更でき、その後全部オープン。降順になっているプレートが得点になり、8ラウンドの合計で成績を出す。
数字を指定されてヒントをいう『ito』『トップテン』や、数字を回答して並べる『クイズいいセン行きまSHOW!』とプレイ感が似ているが、よりプレイヤーにフォーカスされているところがこのゲームのポイントである。一緒に遊んでいるメンバーをプロファイリングして答えを予想し、意外な答えの中に人となりの一端を窺い知る。
分かるはずもないデータを当てる分、「なんとなく」の予想が的中して完全に並べられたときの喜びも大きい。写真は「今の家に引っ越したのは何歳の時?」の答え。ある程度のところまではお互い知っていたが、完全正解できたときは歓声があがった。ほかにも「この中で腕相撲して勝てると思う人は何人?」というお題ではお互いに顔を見合わせて笑うなど、すごくいい時間を過ごせた。
Fun Facts
ゲームデザイン:K.ラップ
ルポ・プロドゥクシオン(2022年)
4~8人用/8歳以上/30分
後日、日本語版をプレイ。初対面同士でも軽く自己紹介しながら遊べば十分楽しめる。
ゲムマ前日超新作体験会⑤『ファンファクツ』(アークライト)
「首相になりたい度」など数値で回答してお互いわからない状態で昇順に並べて合ってたら得点という協力パーティーゲーム。初対面でもちょっとコメントしながら遊ぶと意外と何とかなる。 pic.twitter.com/zHnscbJTBf— Table Games in the World / ボードゲームニュース (@hourei) December 8, 2023
東京うんこダイバー(Tokyo Poo Diver)
一寸先は闇
マンホールから下水道を通ってゴミを見つけ、ウンコを集めるプッシュ・ユア・ラック系のタイルめくりゲーム。『リトルトーキョー』『ラーメンシェフ』『指詰め』と日本テーマのボードゲームを発表しているヘルトベルクス社(ドイツ)から2022年に発表された。マンホールの蓋には「バーカ・なんでやねん!・アカん・ヤバい・アホ・ハゲ」と書いてある。
8×8枚にマンホールタイルを並べてスタート(バリアントルールではドーナツ型、ハート型、ドクロ型などいろいろな並べ方がある)。手番には、好きなタイルをめぐって潜水を開始する。
めくったタイルがゴミだったら、ウンココマをもらってそこでやめてもいいし、そこから縦横斜めの一方向にタイルをめくっていっても良い。ゴミが出ている限りめくり続けることができ、得点は増えていく。
しかし中にはハズレ(X)とおやすみ(zZz)があり、ハズレが出たらバーストで手番終了。おやすみも手番終了となるがうんこはもらえる(最初にめくってしまったらもう1手番)。
ハズレをめくったら、まだめくられていないタイルを1枚こっそり見ることができる。この時どこを見るかが重要で、次に自分の番が回ってくるときに残っていそうなところをめくる「先見の明」が試される。
2手番目以降は、すでにめくられたゴミタイルが、今めくったタイルから放射線状(8方向)に連続していればその分だけ得点になる。このため、すでにめくられたタイルの近くをめくることになり、得点が増えていく。タイルがすべてめくられるか、うんこコマのストックがなくなったらゲーム終了で、一番多いプレイヤーの勝利。
東京ならでは(?)の味わい深いゴミに囲まれつつ、ドキドキしながら奥へ奥へと進んでいくところに潜水している感じが出ている。
Die Kackentaucher von Tokyo / Tokyo Poo Diver
ゲームデザイン:T.プレヒト/イラスト:C.ボグレ
ヘルトベルクスゲームズ(2022年)
2~4人用/12歳以上/20~30分