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ドイツ語ルールと英語ルール

ヨーロッパでは、ボードゲームの国際展開をにらみ、多言語ルールを付けることが多くなった。かつてはドイツ語オンリーばかりだったドイツメーカーも、大きなアメリカ市場を見据えて英語ルールをつけたり、パッケージの英語版まで作ったりしている。
ドイツメーカーが作る英語ルールは癖があって読みにくい上に、ドイツ語の原文と異なることが書いてある。そういうときはドイツ語ルールの記述を優先するようにしている。ドイツ語がオリジナルで、英訳するときに誤訳があったと考えるのが自然だからだ。
ところが、フランスやイタリアやオランダのメーカーとなると、ドイツ語ルールも英語ルールもオリジナルではないだろう。自国語が読めれば一番いいだろうが、それが無理ならば両方を読んで誤差を探ることになる。
そうして両方を読んでみると、ルールとして信用できるのはやはりドイツ語ルールだ。おそらくこれは、英語ルールがノンネイティブによって作られているのに対し、ドイツ語ルールはドイツ語のネイティブに依頼して作ってもらっているからだと考えられる。
ノンネイティブの英語は、外国人に理解できないことが多い。フランス英語、イタリア英語、オランダ英語は少しずつ異なり、日本英語「ジャングリッシュ」を話す日本人には理解しにくい。それぞれの国の言葉遣いや文法に影響されていているからだろう。
もうひとつ、ドイツ語ルールに軍配が上がるのは、ボードゲームのことをよく知っている人が翻訳しているように感じられるからだ。ドイツ人にルールのドイツ語訳を頼むとき、コアなボードゲーム愛好者に当たる可能性は高いだろう。原文に不備があれば作者に確認したうえで重複も漏れもないように仕立て上げるには、普段から数多くのボードゲームを遊んでいなければならない。
ルールの書き方には世界共通のスタンダードがあり、そのスタンダードを作ってきたのはドイツである。各社が作る日本語ルールで最も定評があるのはメビウスゲームズのルールだが、訳者の手腕だけでなく、メビウスゲームズが主にドイツのメーカーを取引先としており、ドイツのメーカーはもともとしっかりしたルールを作っているという背景もあるだろう。
というわけで、オリジナルが英語版でない限り、一昔前の医学がそうであったように、ドイツ語を参照するのはルールを正確に理解する上で必要なことである。

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日テレ「スペシャルギフト」にカードゲーム

週替わりのゲストが世の中に自分らしいギフトを贈る番組「スペシャルギフト」(日本テレビ毎週木曜日深夜)に、『ごきぶりポーカー』などのカードゲームが登場した。
今秋のゲストはおぎやはぎの矢作兼氏。東京・水道橋の専門店メビウスゲームズを訪れ、カードゲームを3点購入。西麻布のダイニングバーに移動し、有吉弘行氏、西川史子氏、山里亮太氏と3ゲームを遊んだ。ラインナップは『ごきぶりポーカー』『はげたかのえじき』『ニムト』で、『ニムト』は山里亮太氏の一押しだという。
それからオリジナルのイラストで『ごきぶりポーカー』を制作。おぎやはぎ、アンタッチャブル、ドランクドラゴン、北陽の4コンビを妖怪にデフォルメしてギフト『妖怪ポーカー』を作った(これ、ほしい!)。
ウィキペディアによると、おぎやはぎの小木博明氏もボードゲームが好きで、『スコットランドヤード』を小学校6年のときから遊んでいたという。お笑い界にボードゲームが広がっている模様だ。
番組スチールは下記のリンクで見ることができる。
スペシャルギフト:矢作兼さん カードゲーム
メビウスママのひとりごと:おやじのTV出演