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[宣伝]『ドイツゲームでしょう!』2008年版

今月末に浅草で開かれるテーブルゲームフェスティバルで、拙著『ドイツゲームでしょう!』が再販される。昨年発売された第1版は700部がおかげさまで売り切れ、今年の受賞作を追加して2008年版を作ることになったのである。今度は1200部の予定。
2008年版で追加されるのは以下の項目。16ページの増量になる。
1. 2008年ドイツ年間ゲーム大賞:ケルト
2. 2008年ドイツ年間キッズゲーム大賞:誰だったでしょう?
3. 2008年ドイツゲーム賞:アグリコラ
4. 2008年アラカルトカードゲーム賞:レース・フォー・ザ・ギャラクシー
5. 巻末付録1:ゲームデザイナー列伝目次(ランドルフ、サクソン)
6. 巻末付録2:世界のボードゲーム賞
6-1. オーストリアゲーム賞
6-2. 国際ゲーマーズ賞
6-3. オランダゲーム賞
6-4. アスドール・フランス年間ゲーム大賞
6-5. 日本ボードゲーム大賞
7. バイヤーズガイド(メビウス、すごろくや、バネスト、広島、ロール&ロール、アマゾン)
それに誤字脱字の訂正や価格変更が反映される。とはいえ第1版と9割がた同じなので、第1版の購入者が買い直さなくてもよいように、1〜4はPDFで無償ダウンロードできるようにすることになっている。興味のある方、まだお持ちでない方はどうぞ。
(11/27追記)
発行元のグランペールのサイトに紹介ページができました。2008年の受賞作の紹介はこちらからダウンロードできます(PDF)。
グランペール:ドイツゲームでしょう!―四大ゲーム賞受賞作2008年版―
TGW:[宣伝]『ドイツゲームでしょう!』11/25発売

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敵はWii

クリスマスの贈り物,9割の子供がビデオ・ゲームを希望(ITpro Research)
もうすぐクリスマス商戦が始まるが、アメリカの調査によるとプレゼントにビデオゲームのソフトを希望する子供が昨年の8割から9割に上昇したとのこと。親としても子供の希望に応えざるをえない。
ショックだったのがこの箇所。
「また54%の親が,トランプやボード・ゲームより,子供と一緒にビデオ・ゲームを楽しみたいと回答した。」
かつてテレビゲームといえば、子供が独りで遊ぶものだった。大人と子供が一緒に遊べるようになったのは、Wiiの功績であろう。世界で1000万台が売れ、北米で昨年の1.5倍、欧州で1.8倍に増えているという(毎日jp:任天堂:売上高20%増…Wiiなど欧米で好調 9月中間)。近所でも、おじいちゃんが孫とWiiで遊ぶという話を聞く。人生ゲームという選択肢も弱くなりかけている。
賛否両論あるにせよ、近年ボードゲームがもてはやされているのは、テレビゲームへのマイナスイメージを踏み台にしているのは間違いない。典型的なのは、ビデオゲームは暴力表現などが攻撃性を助長するのに対し、ボードゲームはコミュニケーション力を育てるというもの。ドイツでもそういう言論がある(Kölner Stadt Anzeiger:Ein bisschen Spaß muss sein)。
ところが、その(仮想)敵ともいうべきテレビゲームが、Wiiによって様変わりしてしまった。そもそもボードゲームが好きという人はともかく、子供と一緒に遊ぶ時間を作りたいという親は、どんどんWiiに流れていくだろう。そして子ども向けのボードゲームが廃れ、ボードゲーム愛好者の高齢化が世界的に進むだろう。
ボードゲームの普及に携わる者としてそんな心配をしながら、子供も大きくなってきたしそろそろWiiを買ってみようかなと思う私は、ファミコン世代でもあった。