スルー・ジ・エイジ(Through the Ages)
ボードゲーム史のブレイクスルー
このところずっと気になっていたゲームだった。チェコ人ゲームデザイナー、フヴァキルの最初の作品にして名声を一気に高めた作品。国際ゲーマーズ賞の大賞に輝き、ドイツゲーム賞こそ8位止まりだったものの、先日ポーランド年間ゲーム大賞にも選ばれた。香港のウォーゲームズクラブから中国語版『歴史巨輪』も発売されている。ところが、日本ではダイス版『ロール・スルー・ジ・エイジズ』こそ日本語版になっているものの、ボードゲーム版はほとんど入ってきていないし話題にもなっていない。しかもプレイ時間が4時間とあっては、遊ぶ機会になかなかありつけないのも無理はないだろう。このゲーム一押しのぽちょむきんすたーさんにお持ち込み頂き、まる1日を費やしてようやく念願が叶う。その内容たるや、ボードゲームの歴史の金字塔といっても過言ではない、大満足のゲームだった。
ゲームマーケット2010:500円ゲームズ
今年のゲームマーケットの目玉は、500円ゲームズというキャンペーンである。発足時に報じたように、ゲーム価格の上昇による弊害を危惧するデザイナーたちが始めたものであるが、たくさんの賛同者が集まり、27タイトルも出展されることになった。通常の新作が60タイトルあるので、新作の実に約3分の1が500円ゲームズということになる。
安価なので気軽に買えるのがよいところだが、注意点を2つほど。まず、ゲームの販売は各ブースで行われており、500円ゲームズのブースでは一部しか手に入らない。どのブースで販売されているかは、新作リストで確認しておこう。次に、製作数が全体に少なめで、中には10個などというところもあるのですぐ売り切れになることが予想される。ほしい方は早めに回ろう。
なお、500円ゲームズのブースでは、参加しているブースの案内図や、500円に収めるために各デザイナーが工夫したことなどをまとめたチラシを無料配布するということなので、もらうのを忘れずに。
参加するのはカワサキファクトリー、カナイ製作所、Hammer Works、操られ人形館などゲームマーケットの常連から、aduさんのように初めてゲームを作るという新人デザイナーまで幅広い。こうした事例を参考に、今後ゲームを作る人を増やすのも、500円ゲームズの目的となっている。
個別のゲーム紹介やコンポーネント画像は500円ゲームズのホームページにて。当日の説明はゲームマーケットのブログにて。
→ゲームマーケット2010:新作リスト(随時更新中)
→ゲームマーケット2010:前日イベント