Posted in わ行

私の世界の見方:新世界(Neue Welten)

まだ見ぬ世界へ

スイスのワード系コミュニケーションゲーム『私の世界の見方』の拡張セット。単独で遊ぶこともできるし、カードのサイズは同じなので基本セットに混ぜて遊ぶこともできる。昨年のエッセンで発売されたものを、年末年始にかけて翻訳し、お正月のゲーム会に間に合わせた。
遊び方は前回と同じで、親がお題カードを読んで、空いている部分に入る回答カードを全員が出す。それに山札から引いたダミーカードと一緒に混ぜて、1枚ずつ発表。親は主観でベストと思うものを1点選ぶ。選ばれたカードを出した人がポイントで次の親に。ダミーカードを選んでしまったら減点。規定ポイントを最初に取った人が勝ち。とっても簡単である。
今回、お題カードも回答カードもさらに癖の強いものが入っていて破壊力抜群。回答カードを3枚要求するお題など、新機軸にも注目される。
写真のお題はミツバチの大量死の原因を問うもの。「催眠術」「こむらがえり」「なめめるような視線」などに打ち勝ったのは「退屈な日常」だった。そりゃみんな死ぬわ。
ほかにも、えさをやってはいけない動物園で動物たちを喜ばせるには―お金、南極の地下14kmで地球を操っているもの―エノキダケなど、今回も見事な回答が相次いだ。
『私の世界の見方』はヘビーローテーションで、ほとんどのお題を遊び終えてしまった今(毎回、回答は違うので楽しいことは変わりないが、「ああそれね」みたいな反応で少々盛り下がる)、こんな拡張が出てくれたことが嬉しい。
Neue Welten
U.ホシュテトラー/ファタ・モルガーナ(2010年)
2〜5人用/8歳以上/30分
国内未発売、テンデイズゲームズで発売予定

Posted in レポート

自宅ゲーム会

お正月のゲーム合宿は多人数向けのゲームをメインに遊んだため、3〜4人でじっくりというゲームはお預けになっていた。そこにぽちょむきんすたーさんが新作を何点か手に入れたとお聞きして、神尾さん、鴉さんと遊びに来てもらう。いずれもエッセン国際ゲーム祭でチェックしていた作品で、期待に違わず、どれも繰り返し遊びたいとつくづく思うものばかりだった。詳細は後日レポート予定。
20世紀(20th Century)
チェコゲームズの新作は、環境と調和をはかりながら文明を発展させるマネージメントゲーム。土地タイルを競り落してお金や科学力を上げるのだが、同時にゴミが増え、環境ポイントが悪化する。これを放置しておくととんでもない失点になってしまう。もう1つの競りは、科学力を使い、競り負けた人の環境が悪化するというマゾヒスティックなもの。リサイクル施設を早くから稼動してゴミ0を達成し、途中から経済発展を放棄して公園や病院などの環境整備に切り替えた私が1位。
ナビゲイター(Navigador)
PD出版の新作は、ポルトガルからアフリカ大陸を回ってアジア、そして目指すはナガサキ。航海と交易でポイントを稼ぐゲーム。得点パターンは航海だけでなく、植民地や工場や建物の建設があり、どんどん船を作って東に進むだけではなく、後から儲かる植民地や工場をじっくり選ぶという戦略もある。基本システムはロンデルで、選択肢が限られるので驚くほどゲームのテンポが早い。3人が植民地を集めたのに呼応して工場を集めた鴉さんが1位。
発明の時代(Era of Invention)
QWGゲームズの新作は、タイプライターから飛行機まで、さまざまなものを発明し、みんなに作ってもらって特許料を手に入れる経営ゲーム。工場で資材を調達して発明品を作る路線と、発明に力を入れて特許を取る路線がある。ワーカープレイスメントのシステムだが、追加アクションができるので自由度が高く、悩ましい。発明された品物が次々に山札に入り、ランダムに出てくるシステムが面白い。序盤には工場で力をつけ、終盤に難しい発明を次々と成功させた鴉さんが1位。
ビール侯爵(Fürstenfeld)
日本語版がアークライトから発売された2Fシュピーレの新作。6マスのマイボードに、次々と建物を立て替えて、最終的に全てのマスを宮殿にすることを目指す。建物は手札から出し、お金は生産品を売った儲けや建物の効果で賄う。手札はマイデッキから毎回引き、捨札はマイデッキに戻すというドミニオンライクなシステムで、ほしいカードがほしいタイミングで引けるかどうかがカギ。リーチ状態の鴉さんを、ぽちょむきんすたーさんが貯めこんだお金で一気に逆転して1位。