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サフラニート(Safranito)

サフランは中央で最難関

花のめしべを乾燥させた香辛料サフランは、今でも超高級品である。鮮やかな黄色と香り高いサフランライスはインド料理に欠かせない。そのほかにもカレーの黄色を出すターメリック、辛さで食欲を刺激する唐辛子、味わいを深めるショウガやニンニクなど、9つのスパイスを集めてブレンドするゲーム。
スパイスの集め方がすごい。自分の色のチップを裏返して、盤外から投げ入れ、スパイスの上に乗ったチップの数字が一番多い人が買えるのである。テーブルの周囲を回り「この角度が」「スナップをきかせて」とか言いながら投げるのが楽しい。
もっとも、そんな思い通りにはいかず、盤外に飛び出してしまったり、今回は手に入らないスパイスのところに行ってしまったりする。でも一番盛り上がるのは、他人のチップにぶつけてはじき飛ばしてしまうことだろう。スパイスが買えるかは、最後の人が投げ終わるまで分からない。
ブレンドカードに指定されたスパイスを揃えるとそのカードがもらえ、何枚か先に集めたら勝ち。カードは早い者勝ちなので、早く集めないと先に取られてしまい、全く別のスパイスを集めなければならなくなる。そのため手番順は先のほうがよいが、先だとチップをはじき飛ばされるかもしれないというジレンマ。
ただのアクションゲームではない。自分が投げたチップの数字で買うため、高いチップでばかり買っているとお金がすぐになくなってしまう。お金を得るには、いらないスパイスを売らなければならず、そのためにはチップをそのスパイスに投げ込まなければならない。ちょっとしたマネージメント力も要求される。
また、ボード上には4つの小さいアクションマスがあり、チップをもう1枚チップを投入したり、スパイスカードを1枚無償で手に入れたりなどのボーナスがある。ここに乗ることは滅多にないので嬉しい。他人のコマにはじき飛ばされたら、アクションマスに乗ってラッキー!なんてことも。
経験者のくさのまさんは慣れたもので、次々とスパイスを手に入れてくる。一方の私は、涙がこぼれそうになったストーンRさんほどではなかったが、それでも失投が多い。それでもレアだったスパイスをアクションマスで手に入れ、一気に達成させて逆転勝利。アクションマスで手に入れたスパイスは公開しないのでマークされなかったのがよかった。
飛距離があまり制御できない以上、角度は重要である。今回できるスパイスの候補を考えて、そのスパイスが一列に並ぶ角度で投げ入れる。その方針にしてからは善戦できるようになったと思う……などといってじっくり角度を検討して投げ入れたのが盤上にすら入らないこともよくあって笑えた。
Safranito
M.トイブナー作/ツォッホ社(2010年)
2〜4人/10歳以上/30〜45分
メビウスゲームズ:サフラニート

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学校へ行こう!(Schule fertig-los!)

登校前はどこもばたばた

学校に通う子どもの忙しい1日を描くキッズゲーム。就学前の子供にシミュレーションさせるのが狙いかもしれないが、ゲームの中で大人も焦ってしまう。
朝7時に起きるところからスタート。テーブルに並べられたタイルの中から、起床のタイルを探し出す。探し出せればコマを進めて次のタイル(お着替え)へ。別のタイルだったら、後のために場所を覚えておく。
時間経過のタイルをめくってしまったら時計がその分(5〜30分)だけ進む。ひとまず8時15分に通学バスに乗るまで、着替え、朝食、ランドセルを見つけられないとお寝坊チップを取らないといけない。朝は忙しいものである。
学校に着くと4校時まであり、予め考えておいた時間割の通りに4枚のタイルを探す。ここでも1校時45〜50分の間に見つけられないとお寝坊チップ。お寝坊チップを4枚取ると全員の負けでゲーム終了だから、時計タイルを取らないようにする協力ゲームにもなっている。
ドイツの学校は午前で終わる。下校して昼食を取ると、午後はかなり余裕だ。宿題をして、遊んで、夕食。時間のしばりもない。楽チン楽チン。
家族でゲーム初め。朝は忙しく、着替えまでは何とかできたが朝ごはんを探せないでいる間にバスが行ってしまった。気を取り直して学校へ。まぎらわしい算数と国語はクリアしたが、図工がなかなか見つからず、また遅刻。でも失敗したのはそれだけで、午後になると余裕でクリア。獲得タイル数で勝負することになっているが、全員で勝利とした。
タイル数が多いので、小2の長女どころか親もなかなか覚えられず、何度も時計タイルをめくってしまっていた。
Schule fertig-los!
M.ニキシュ/ハバ・ハバーマス社(2002年)
1〜4人用/5歳以上/15分
国内未発売(絶版かも)