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ドイツ年間ゲーム大賞2011に『クゥワークル』

ドイツ年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)選考委員会は本日10時30分(日本時間の17時30分)、今年度の授賞式を行い、本大賞とエキスパートゲーム大賞を発表した。先月23日に発表されていた各3タイトルのノミネート作品から、大賞には『クゥワークル(Qwirkle)』、エキスパートゲーム賞には『世界の七不思議(7 Wonders)』が選ばれた。
ドイツ年間ゲーム大賞は、新作の中からジャーナリスト・評論家の選考によって毎年選ばれている賞。世界で最も権威ある賞として知られており、受賞すればドイツ語圏だけで30万セットの売り上げを確実にする。
授賞式にはノミネート作品のデザイナー、メーカー、イラストレーターが出席し、全国放送局のドイツ公共放送連盟(ARD)と第2ドイツテレビ(ZDF)も取材に訪れた。
審査員は授賞式の前夜に投票して大賞を決定する。33回目の栄誉に輝いた『クゥワークル』は、マークと色を揃えてタイルを並べ得点するタイル配置ゲームで、オリジナルはアメリカのメーカーが2006年に発売し、ドイツでは「イージープレイ」シリーズなどで知られるシュミット社が2010年から取り扱っている。ドイツ国外オリジナルの作品が受賞するのは、『ドミニオン』『ディクシット』に続いて3年連続。
難易度の高いボードゲームが多く発売され、愛好者から評価されている現状を受け、今年初めて、エキスパートゲーム大賞が制定された。第1回目に選ばれた『世界の七不思議(7 Wonders)』は、フランスのデザイナーA.ボザの作品でベルギーのレポス社から発売された。日本ではすでに一般発売されているが、高い人気を受けて来月にはついに日本語版が発売される。
残るドイツ年間キッズゲーム大賞の発表は7月25日にハンブルクにて。
Spiel des Jahres e.V.

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クゥワークル(Qwirkle)

6枚目はオレだ!

色と形を合わせてタイルを配置して高得点を狙うゲーム。2006年にアメリカのマインドウェア社から発売され、2010年にシュミット社からヨーロッパ版が発売された。本日発表された2011年のドイツ年間ゲーム大賞で、大方の予想を覆して大賞に選ばれた。
タイルは木製でかなり厚く、手札を麻雀牌のようにして立てておける。手番には6枚の手札からタイルを中央に配置して得点する。
タイルの置き方は「同じ色で全部違うマーク」か「同じマークで全部違う色」のいずれか。縦横に隣接する場合は、どちらの列も合うように置かなければならない。得点は、置いた列のタイル枚数。ただし色もマークも6種類あって、全部揃えられた人は「クワークル」12点が入る。縦横に揃えて、両方の得点が入るのも大きい。
同じ列ならば何枚でも出すことが可能。5枚で止めると、次の人のクワークルをアシストしてしまう恐れがあるので、うまく揃わないときはタイル交換をして1手番待つのも大事である。袋から補充するタイルがなくなったら、手札だけで続け、誰かがなくなった時点で終了。合計得点の多い人が勝ち。
序盤は鴉さんが積極的なタイル交換でクワークルを決めたが、クワークルできないときにも縦横にクレバーな配置をしたぽちょむきんすたーさんが1位。『インジーニアス』のように、自分の置き方が相手に利する得点方法ながら、どの列も6枚でいっぱいになるため、枚数が増えるにつれて興奮が高まるのが面白い(今回も「ツモった!」とか「ロン!」とか言って盛り上がった)。後半は、タイルがテーブルいっぱいに広がって目が疲れるが、皆が諦めたエリアで高得点できると嬉しい。
Qwirkle
S.M.ロス/マインドウェア(2006年)―シュミット(2010年)
2〜4人用/6歳以上/45分
プレイスペース広島:クゥワークル