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オーストリアゲーム賞に『アトランティス』

ウィーン・ボードゲーム・アカデミー(F.デカサン代表)は16日、今年のオーストリアゲーム賞(Spiel der Spiele)を発表した。大賞に選ばれたのはイタリア人デザイナーL.コロヴィーニの『アトランティス』。また4つのターゲットに分けてヒットゲームが数タイトルずつ発表された。
オーストリアゲーム賞は選考委員が絞り込んだ候補作から、最終的にゲーム経験の少ない人が遊んで決めるという独特のスタイルを取る。コアな愛好者が選ぶことが多いゲーム賞の中で、誰でも親しめるものを選ぶことで、ショップではドイツ年間ゲーム大賞に次いで注目されている。
『アトランティス』は次々と消えて行く道を通って、島から脱出するゲーム。みんなが通るたびに道のカードが取り除かれ、最後は海になってしまう。先を急ぐか、得点を集めるかが悩ましいスリルあるゲームだ。2〜4人用、10歳以上、30分。
ヒットゲームには、ドイツ年間ゲーム大賞の『ディクシット』や、キッズ大賞の『ドラゴン・ディエゴ』、ノミネート作の『アラカルト』、特別賞の『果てしなき世界』などが並んだ。2タイトルと少数に抑えられたフリーク部門には、日本語版が発売中の『ダンジョンロード』と、ドイツの交易を描いた『ハンザ・テウトニカ』が選ばれている。
【オーストリアゲーム賞2010】
大賞:アトランティス(Atlantis / L.コロヴィーニ / アミーゴ)
キッズ部門:アーティスティコ(Artistico)、ドラゴン・ディエゴ(Diego Drachenzahn)、ティピ(Tipi)
ファミリー部門:アラカルト(A la carte)、ディクシット(Dixit)、ドンキホーテ(Don Quixote)、マニマル(Manimals)、サマルカンド(Samarkand)
フレンド部門:果てしなき世界(Die Tore der Welt)、動物病院(PsychoPet)、ラーブを倒せ(Schlag den Raab)
エキスパート部門:ダンジョンロード(Dungeon Lords)、ハンザ・テウトニカ(Hansa Teutonica)
Östreichischer Spielepreis:Das SPIEL DER SPIELE 2010 ist ATLANTIS von Leo Colovini
メビウスゲームズ:アトランティス

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バズ・イット(Buzz it!)

慌てたあまりついポロリ

制限時間内に答える山手線ゲーム。カードでお題を発表して、タイマーのスイッチを入れて、親の左隣から時計回りに答える。タイマーが時間切れの爆発音を出したときに手番だった人の負け。
お題はやや対象年齢が高く設定されているようで、より宴会・コンパゲームらしくなっている。「すぐ死にそうな有名人」「初デートの場所といえば」「宝くじが当たったら買うもの」「プレゼントにしたら人間関係が悪くなるもの」など。
作者はクニツィア。どこがクニツィアなのかというと、制限時間がたった5秒(初心者向けは8秒)しかないところだろう。普通のデザイナーなら、20〜30秒くらいにするはずだが、結構難しいお題もあって答えるには非常に短い。
答えにちょっとでも詰まったら即アウトのため、スイッチを入れる前に答えを考えておくことになる。ここでありきたりな答えを考えていると、ほかの人とかぶってしまって答えられなくなる恐れがある。でも他の人が答えなさそうなものだと、却下されるかもしれない(お題に合わないと思ったら、親はタイマーを一時中断して審判する)。ここにジレンマがあると思った。
説明書には、参加者のことを配慮した答えを考えましょうとある。異様に短い制限時間のために、まずい回答(思いっきり下ネタとか)をついポロリと言ってしまって物議をかもすなんてことを、クニツィアは期待しているのかもしれない。
Buzz it!
R.クニツィア、P.シャーニツキー、R.-J.マイアー/アスモデ(2010年)
3〜15人用/7歳以上/30分
テンデイズゲームズから発売予定