ドイツ・メンサ賞に『世界の七不思議』
IQテストで上位2%の成績優秀者のみが入会できる国際団体「メンサ」のドイツ支部は、3回目のドイツ・メンサ賞(MinD Spielepreis)を発表した。会員の投票の結果、『インジーニアス』『パンデミック』に続いて選ばれたのは『世界の七不思議(7 Wonders)』。0.1ポイント差でわずかに『ドミニオン』を引き離した。
対象となったのは2007年から20011年の5年間にドイツで発売されたボードゲーム。運だけのゲーム、知識だけを問うゲーム、キッズゲームは除く。会員が1人5タイトルまで推薦でき、推薦数の多かった上位5タイトルが12月の決選投票にかけられる。
決選投票では『世界の七不思議』が15.5%で2位の『ドミニオン』15.4%をわずかに上回った。3位は『ストーンエイジ』の13.5%、4位は『ビッグ・ペンタゴ(Das grosse Pentago)』9.6%、5位は『トリオビジョン(Triovision)』9.0%。昨年も2位だった『ドミニオン』が昨年に引き続き接戦を繰り広げたが、来年からは過去に5位以内に入ったゲームは除外されることになった。
ほかに、審査員推薦(Spieletipp)としてコスモス社の『ウルル(Ulutu)』と『カミサド(Kamisado)』も選ばれている。
『世界の七不思議』は配られたカードから1枚選んでは、残りをとなりの人に渡す(ドラフト)というようにして、選んだカードを並べて都市を建設するカードゲーム。7人まで遊べるプレイ人数の幅と、何人で遊んでも30〜40分というプレイ時間の短さ、そして軍事、文化、土木、七不思議など、戦略と展開の多様さが人気を呼び、日本語版も発売されている。『ドミニオン』も成し得なかった四冠(ドイツ年間エキスパートゲーム大賞、ドイツゲーム賞、アラカルトカードゲーム賞、国際ゲーマーズ賞)を達成するなど、2011年のゲーム賞を総なめしている。
・Mensa Spielepreis
メビウスゲームズ、昨年の販売数1位は『ワードバスケット』
水道橋のボードゲーム専門店・卸のメビウスゲームズは、2011年の販売数トップ20を発表した。1位は2年連続で『ワードバスケット』、2位以下には『ニムト』『ごきぶりポーカー』『カルカソンヌ』と不動の常連が並んだ。
『ワードバスケット』は、早い者勝ちで言葉を言ってカードを出すリアルタイムしりとりカードゲーム。ボードゲームサークルJAGAの小林俊雄氏の作品で、2002年に同人版、同年9月に永岡書店から製品版が発売され、一旦絶版になった後、メビウスゲームズが2009年末に再版した。2〜8人用、10歳以上(簡易ルールで6歳以上)、10分、1500円。
新作では『ぴっぐテン』が5位、『おばけキャッチ』が13位、『グレンモア』が19位。いずれも1000〜2000円台の商品で、安価なゲームが手軽に買われているようだ。4000円を超えるものは20位以内で『ブラフ』と『プエルトリコ』しかない。
この結果についてメビウスゲームズの能勢店長は「定番が上位を占めてしまい、新製品のスタートダッシュだけでは、この中に食い込めないようになってしまったようです。」と述べる。メビウスゲームズの新年営業は10日から。エッセン国際ゲーム祭で発表されたばかりの注目の新作が次々と入荷しているのでチェックしておこう。
・メビウスおやじ:2011年メビウスゲーム販売数ベスト20