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『ひも電』、アスモデ出版から発売決定

ドイツのボードゲームニュースサイトspielbox-onlineによると、ひもをレールに見立てる国産同人の鉄道ゲーム『ひも電』(OKAZU Brand)が、今年アスモデ出版(フランス)から一般発売されることが分かった。第一作の『ひも電』が来月のニュルンベルク玩具見本市で、第二作の『ひも電輸送編』がエッセン国際ゲーム祭にて発売される。
ひも電(英題String Railway)』は駅と駅をひもでつないで得点を増やす斬新なゲーム。2009年のゲームマーケットで発売、翌年にヤポンブランドでエッセン国際ゲーム祭に出展された。これをバージョンアップしたのが『ひも電・輸送編』で、昨年春のゲームマーケットで発売、同年のエッセン国際ゲーム祭に出展されている。
このゲームのインパクトは大きく、ドイツのボードゲーム専門誌「シュピールボックス」でどちらも大きく取り上げられたほか、イギリスのサプライズド・ステア・ゲームズがひもをクリップに替えた『ペーパークリップ鉄道(Paperclip Railways)』を制作した。国際ゲーマーズ賞審査員のL.レヴィー氏(アメリカ)は先日、『ひも電・輸送編』を2011年1番のサプライズと評したことでも話題となった。
アスモデ社はフランス以外にもアメリカ、ドイツなど国際的に展開しており、これまで限定生産で入手難だった『ひも電』が手に入れやすくなる。日本に逆輸入されることも考えられる。
spielbox-online:String Railway kommt nach Deutschland

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ノボレ!(Climb!)

クライミングは戦略ゲーム
近所のショッピングモールに、フリークライミングのジムがあった。壁に色とりどりの足場が埋め込まれており、命綱を付けてよじ登る。高所恐怖症の私はやらなかったものの、練習している人を見て「こんどはあの黄色い足場かな、それとも緑?」などと思っていた。
フリークライミングは腕力、体力のほかに、体の向き・位置・手足の動かし方などを計算する戦略的な要素があるという。これをカナダノメーカーが指で遊べるようにしたのが『ノボレ!』だ。見た目ではおバカなアクションゲームに見えるが、いざやってみるとその戦略性に驚く。

順番に1枚ずつカードを並べ、穴が10個あるコースを作る。この穴に指を入れながら頂上を目指す。多くの穴に指が入れば入るほど、得点が高い。3コースを全員1回ずつ登って、合計点を競う。
穴は色分けしてあって、黒は親指、青は人差し指、緑は中指、黄色は薬指、赤は小指を置かなければならない。中には指定された2つの指を置かなければいけない穴や、2つの指のうちどちらを置いてもよい穴も。
スタートに指を1つ置いて、最初のカードに残りの指を置く。できるだけ多くの穴に置いて、無理だと思ったら得点。1本だけ残して、次の穴を目指す。こうして何回か得点しながらゴールをめざす。
色違いの穴に指を置いたり、カードをずらしてしまったら滑落となる。うまく手を回転させて、慎重に登らなければならない。
ポイントは、右手と左手を選べるというところと、最初の指を選べるところ。この選択が、指の器用さ以上に得点に影響する。コースを作ったら、始めにすることはシミュレーション。「まず左手の小指から始めて、こうやって、ああやって……」先の先を読まなければならない。ゴールから逆算していくという方法や、後手番の人は、高得点者の運指を記憶しておくという手も。
先が読めるとはいえ、人によって指が意外に届いたり、届かなかったりで結果が変わる。アクロバティックな置き方ができたときは拍手喝采が起こるだろう。
神尾さんが初っ端からカードをずらして滑落し、私も2ラウンド目で指を間違えて滑落と出遅れた。ぽちょむきんすたーさんが奇跡の五指連続制覇で1位。神尾さんが夢中になってテーブルに上っていたのが笑えた。
Climb!
B.ミショー/ル・スコーピオン・マスク(2008年)
1〜5人用/10歳以上/20分
ゲームフィールド:ノボレ!