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『ビブリオス』『イノベーション』日本語版発売

ホビージャパンは本日、カードゲーム『ビブリオス』と『イノベーション』の日本語版を発売した。
『ビブリオス』はアメリカのゲームで、中世ヨーロッパの領主となって、他の領主よりも立派な書庫を充実させることを目指す。貴重な書物を読みやすく美しい書面にするため、色のついた文字や装飾、必要な顔料、腕のいい写本職人をそろえ、なるべく少ない投資で原本を買い揃え、書庫を充実させなくてはならない。5つのジャンルを競りで集め、それぞれのトップ賞の得点をとる。大枚をはたいて集めても、トップ賞が安くてはどうしようもない。独特のシステムで駆け引きも楽しいゲームで、短時間で終わるところも評価が高い。スティーブ・フィン作、2〜4人用、10歳以上、30分、2520円。
ホビージャパン:ビブリオス日本語版
『イノベーション』もアメリカのゲームで、技術革新(イノベーション)を積み重ねて文明を発展させる。ゲームの目的は、時代や文明分野を規定の回数制覇すること。偉大な功績を歴史に残した文明こそが、人類社会の勝者となる。毎回2回のアクションで、手札を引いて充実させ、必要かつ先進の技術を場に出し、その能力を使い、影響をためて、時代の制覇を目指す。その中で手札の枚数、場に出ているカードによるリソース数、山札の状況など、各種マネージメント能力が必要とされ、緻密なプレイングが求められる。時代が下るにつれてインフレ化するカードの能力など、逆転も可能なので最後まで気が抜けない。カール・チャデク作、2〜4人用、14歳以上、60分、3,465円。
ホビージャパン:イノベーション日本語版
どちらもフランスのイエロ社によるリメイクで、初版と比べるとイラストが非常に美しくなっている。もともと4月発売の予定だったが、満を持しての発売だ。
4Gamer.net:ホビージャパン,「イノベーション」「ビブリオス」の日本語版を4月下旬に発売

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ひつじがいっぴき(Ein Schaf)

目が覚めるカウントアップ
昨日紹介した『街コロ』と並んで発表されたグランディングの新作。こちらはかわいいイラストの子供向けカードゲームだというが、なかなかどうして、大人が遊べば考えどころがある。
ひつじがいっぴき
手札のカードには羊が1〜4匹描かれている。お父さん、お母さん、お姉さん、弟のようだ。無性に可愛いイラストを手がけているのは、ポケモンやカルドセプトのキャラクターを手がけた原田みどり氏である。ゲームとは直接関係ないが、3つのストーリーに沿って描かれており、ゲームが終わってから並べてみるのも楽しい。
最初の人は「ひつじがいっぴき」といって、羊が1匹だけ書かれたカードを出す。次の人は「ひつじがにひき」といって、羊が2匹描かれたカードを出す。次の次の人は「ひつじがさんびき」といって…これを繰り返して手札をなくしたら上がり。
「ひつじがななひき」といって2匹+2匹+3匹というように何枚でも組み合わせて出すことができる。このため一気になくせるチャンスもあるが、どう組み合わせても出せないときは山札から1枚引かなければならない。何匹で自分の番が回ってくるか予想できるので、上がる気満々でいたら前の人がパスして出せなくなったり、その逆に出せないつもりでいたのが出せたり。
先が読めるので、大人ならば、順調に次の手番が回ってきたときに出せるかどうかを考えて出すカードを選ぶことも可能。もちろん、パスもあるのでうまくいくとは限らないが、狙い通りに上がれたときは気持ちいい。
1匹のカードはリセットに使うことができる。何匹のときでも1匹に戻ってやりなおし。リセットするか、ほかのカードに足して出すかというちょっとした選択がある。
上がると、お宝カードをもらえる。カードにはお宝が1〜3個描いてあり、5個以上手に入れれば勝ち。5個ちょうどでないと上がれない(6個以上になるときは返さなければならない)というバリアントがあり、より長く楽しめるだろう。
4人プレイ・バリアント入りで30分ほど。1ラウンドは2〜3分だが、均等に上がるので10ラウンド以上になった。全員お宝4個でリーチとなり、あと1個がなかなか引けない中、私が引いて勝利。意外に長引いたが、テンポがよくて、慣れるとさらにテンポが上がるので軽快に楽しめた。
ひつじがいっぴき
菅沼正夫/原田みどり(イラスト)/グランディング(2012年)
2〜5人用/5歳以上/5分
グランディング:ひつじがいっぴき