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アキンド(Akindo)

儲けさせてこそ儲かる構造

商品を入札で仕入れてお金を稼ぐゲーム。世界水準のボードゲーム制作に挑み、和製デッキ構築ゲーム『カンパニー』を制作したプロダクトアーツの第二弾である。箱を開けると「ようこそ」と書かれたルールブックが話題となったが、今度は「義理人情」。ゲームが始まる前から盛り上がる。穴の空いた金属のコインも、よく見れば「義理人情」の四文字。

この義理人情が実はゲームのテーマになっていて、収入では自分だけ利益になるパターンは選択できず、入札ではとなりの人と談合できるというルールが新しい。各自、商品を2枚だけもってスタート。

収入フェイズ(「客引き」)では、手番プレイヤーがサイコロを振り、自分専用とほかのプレイヤー用に分ける。収入は手持ちの商品によって、どの目で入るかが異なるようになっている。自分だけ儲かるようにサイコロを分けたいところだが、ほかの人が多数決で拒否すると、サイコロの振り直しになってしまう。しかも2回拒否されると、誰も収入できずにお流れ。だから過半数が儲かるくらいのラインで手を打たなくてはならない。

商品の仕入れフェイズは入札。場に東西に2枚のカードが出るので、ついたての後ろでほしいほうにお金をビッドする。一斉に公開して、単独で一番多くビッドした人が競り落とす。このとき1人だけ、となりの人と談合ができる。お互いのビッドを見て、狙いがかぶっていたりすれば調整できるのである。ほかのプレイヤーには内緒。「おやおや、こちらを狙っていらっしゃるとは。それならこうしましょうか」「それでは困ります。ここはこれでひとつ手を打ってはいただけないものか」「仕方がないですな」・・・・・・カルテル結びまくり。

Akindo

これを繰り返して、山札がなくなったら終了。集めた商品の組み合わせ(同色X枚など)でボーナスが入り、商品とお金の得点を足して一番多い人が勝ち。お金も得点になるので、入札もとことんケチらなければならない。

みんなケチるため、入札で最多ビッドが重なって持ち越しになることが多く、あまり商品を仕入れられないまま終盤へ。全体的に商品が少ないので役もまともにできないままゲーム終了となったが、鴉さんがジョーカーをうまく使って頭ひとつ抜けた。入札の談合が楽しく、もう少し長く続いていろいろな役を作りたかったところである。

AKINDO
坂上卓史/プロダクトアーツ(2013年)
3~5人用/10歳以上/20分

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『人間ゲーム コンプレックス人狼』6月3日発売

タンサンファブリークと株式会社人間は6月3日、パーティー・カードゲーム『人間ゲーム コンプレックス人狼』を発売する。4~12人用、15歳以上、10分。ホームページの通販サイトにて2400円(送料込み)。

最初に配られるコンプレックスカード。毛深い、ダサい、モテない、ハゲ、低学歴などから各自1枚、自分にもっとも当てはまるものを選び、それを集めてシャッフル。人狼役のプレイヤーは、みんなが伏せている間に当てはまると思う人に配る。配られたカードをもとに、人狼が誰かを当てるというゲーム。「このカードをオレに置いたのは、あいつに違いない!」「あの人にこんなカードが置かれているのはおかしい」などと推理をして人狼をしぼりこんでいく。

人間ゲーム
4月のゲームマーケットでは試作品が展示され、大いに賑わっていた。

人狼ブームも追い風となり、試作段階から各所で話題となっていた作品。普段から思っていたけどいえなかったことをさらっといってしまったり、今まで誰にも話していなかった自分のコンプレックスをさらけ出してしまったりと、親しい間柄で盛り上がれる作品だ。遊びすぎて、大切な友達をなくさないように気をつけたい。

人間ゲーム コンプレックス人狼
日経トレンディネット:クイズRPG、”悪口”、AR技術体感…次にハヤるゲームは何?
ぼどばら:第一七席「大喜利。それは人間交差点。交差点。それはゲーム。人間ゲーム」