シュピール’13新作情報:チェコゲームズ出版
『ツォルキン』で勢いに乗るチェコの出版社です。新作1タイトルのほかは、全て拡張セットです。
★タシュカラー:伝説のアリーナ(Tash-Kalar: Arena of Legends)
V.フヴァチル作、2~4人用、8歳以上、30~45分。
魔法の国でモンスターを召喚して戦うゲーム。ボードにコマを配置し、手札のパターンを作ったらモンスターを召喚できます。召喚されたモンスターはさまざまな特殊能力を発揮して敵軍を攻撃します。ジャイアントは隣り合うコマを破壊し、騎士は敵をすり抜け、将軍は以前に配置したコマを移動して戦わせ、魔女は敵を寝返らせます。使ったモンスターはコマとなり、次のパターンを作るのに利用します。種族ごとにデッキがあり、そのほかにドラゴンなど強力な伝説のモンスターデッキがあります。得点を競うスタンダードモードと、聴衆を喜ばせる乱戦モードの2つがあります。
★ツォルキン・マヤ神聖暦:種族と預言者たち(Tzolk’in: The Mayan Calendar – Tribes & Prophecies)
S.ルキアーニ、D.タスキーニ作、2~5人用、13歳以上、30~75分。
『ツォルキン:マヤ神聖暦』の拡張セット。プレイヤーは13の種族から1つを担当し、それぞれユニークな特殊能力を使えるようになります。また13の預言者から3人が登場し、預言を満たすことができればボーナスが入ります(満たせなければペナルティーもあります)。新しい建物のほか、プレイヤーのコマセットが1人分追加となり、5人でも遊べます。
★おかしな遺言:クビになりそう(Last Will: Getting Sacked)
V.スーヒィ作、2~5人用、13歳以上、30~75分。
まもなくアークライト社から日本語版が発売される『おかしな遺言』の拡張セット。お金を最初に使い果たした者に遺産を与えるというおじさんの遺言に、新たな条項が見つかりました。それは会社をクビになること。職に就いている人に遺産は与えられません。仕事カードにリストアップされたことを消化することで降格されます。こうして上司の我慢の限界を超えて、クビになることを目指すのです。そのほかに計画ボードがあり、ランダムに選ぶ計画タイルによってさまざまな展開が楽しめます。
★ギャラクシートラッカー:最新モデル(Galaxy Trucker: Latest Models)
リアルタイムで宇宙船を組み立てるボードゲームの拡張セット。さまざまな方向から飛来する隕石に対応する宇宙船を作ります。
★ダンジョンペッツ:闇の路地(Dungeon Petz: Dark Alleys)
モンスターのペットを飼うボードゲームの拡張セット。闇の路地から不法労働者や闇市場のペットを手に入れます。
ルーム25(Room 25)
リアル脱出ゲーム
未来のリアル脱出ゲーム番組「ルーム25」の出演者となり、生き延びて脱出するというフランスの協力ゲーム。危険な罠を潜り抜け、出口を見つけて、施設から脱出することはできるか? ひそかに裏切り者もいるよ!
25枚のタイルを並べて、全員中央の「セントラルルーム」からスタート。残り24枚は伏せられている。手番にできる行動は確認(となりの部屋が何かこっそり見る)、移動(となりの部屋に移動する)、押し出し(同じ部屋にいるほかの人をとなりの部屋に移動させる)、操作(自分のいる部屋を縦か横にスライドさせる)のいずれか。行動の選択は全員同時に行う(プロット方式)ので、スピーディであると共に思わぬハプニングが起こる。
部屋の多くは何も起こらない「空き部屋」だが、入っただけで即死の「即死部屋」、すみやかに脱出しないと死亡する「水責め部屋」、別の場所にワープできる「移動部屋」などさまざま用意されており、うかつに入ることができない。確認と情報共有が大切である。規定ターン内に出口タイルの「ルーム25」を見つけ出し、そこに集合して、「操作」で外に出せば勝利。
全員一丸となって脱出する協力モード、2チームで先に脱出することを競うチームモードなどがあるが、オススメは裏切り者のいる疑惑モード。4人の場合1人、5~6人の場合2人が「ガード」となって、脱出を妨害する。しかも最初は正体を明かさず、ひそかにゲームを不利な方向に進める。脱出を成功させるだけでなく、裏切り者をあぶりだして妨害を食い止めなければならない。
6人プレイで裏切り者2名。最初の確認で「即死部屋」を発見した私は、そうでないところに、くさのまさんをいきなり押し出してみる。移動は1ターンに1回しかできないため、押し出しで表のタイルを増やす作戦である。「危ないっすよ!」「大丈夫ですって。」これによってみんなから裏切り者疑惑をかけられてしまった。「もう1人いるはずだけどなあ」「私じゃないです!」そんなやりとりをしながら徐々に明かされていく部屋。「ルーム25」は早めに見つかり、みんなが集合してくる。ここでガードであることを明かしたのは、くさのまさんだった。そしてもうひとりは鴉さん。2人の連携でサガエさんが遠くに飛ばされ、脱出できない状況に。しかしそれ以上の被害を食い止めるため、ガードも外に押し出された。最終ターンは、1人残しても脱出成功となるため、サガエさんを置き去りにして勝利。「さようなら~!」プレイ時間は約40分。
アクションがシンプルで、複雑な特殊能力もなく、部屋の説明はプレイヤーボードに書いてある(多言語版は日本語のボードが付属)。プレイ時間も短めで、ゲーマーが軽く遊びたいときだけでなく、普段遊ばない人に出すのもよさそう。ドラマチックな展開が楽しめる。
Room 25
F.ルーゼ作/マタゴー(2013年)
1~6人用/13歳以上/30分