クイーンドミノ(Queen Domino)
王国は村から街へ
ドイツ年間ゲーム大賞を受賞した『キングドミノ』の続編。さまざまな効果を持った建物が登場し、得点パターンを増やしている。
ゲームの進め方は『キングドミノ』と同じく、自分のコマが置いてあるタイルを取って、それを自分の領地に地形がつながるように配置し、次に取るタイルの上に自分のコマを移すというもの。その中に赤い地形があり、この地形を置いたプレイヤーは、中央から建物を購入してその地形の上に置くことができる。
建物の効果はさまざまで、騎士がもらえるもの、塔がもらえるもの、ゲーム終了時にボーナスが入るものなど。ボーナスの条件も異なるので、建物の得点が上がるように王国を広げていきたい。
騎士は自分の手番中に地形に配置でき、その地形の広さだけ収入を得る。このお金でまた建物を買うのである。塔が一番多いプレイヤーのところに女王が訪れ、女王がいる間は建物を1金安く購入できる。また、特定の地形のエリア数だけ得点が入るという建物もあり、今まで得点にならなかった地形も活用できるだろう。
ドラゴンは1金を支払うことで、ほかのプレイヤーが欲しがっている建物を焼き払ってくれる。大量得点されそうなときは積極的にブロックしよう。
しかし建物にばかり目をとらわれるとゲームに勝つことはできない。建物での高得点は難しく、得点源の多くは従来通り、広い地形である。そこに建物がスパイスのようにして得点を伸ばすのがよさそうだ。
4人プレイで30分ほど。プレイ時間もプレイ感も『キングドミノ』と比べてそれほど重くない。建物にこだわりすぎて得点が伸びず、広い地形で大量得点したkarokuさんとふうかさんが1位2位。
Queen Domino
ゲームデザイン・B.カタラ、イラスト・C.ブーケ
ブルーオレンジゲームズ(2017年)
2~4人用/8歳以上/25分
シュピール’17:日本からの出展
ドイツ・エッセンで10月26日から4日間にわたって行われているボードゲームメッセ「シュピール」には、51カ国が出展者として参加している。その多くはヨーロッパか北米からの出展だが、その中で日本からの出展もいくつか存在する。
日本からの出展は、外国語での出展手続き、会場への販売物の搬送、英語やドイツ語でゲーム説明する人の手配など困難が多い。さらに今年は、本部がCEマーク(日本のJISマークのようなもの)の取得を義務付けたため、箱にシールを貼ったりするなどたいへんだったようである。そんな困難を乗り越えて出展している諸団体を誇りに思う。
オインクゲームズは、遠くからでも分かるブルーを基調としたブースで出展。通常の2倍サイズでR.クニツィアの『モダンアート』を発売した。残念ながらライセンスの関係で日本では販売できないということで、日本人も買い求めていた。
11回目の出展となるヤポンブランドは、『キャプテンダイス』『化石鉱脈』『パーフェクトホテル』『侍鳥』など17タイトルを出展。木曜日は恒例の行列ができた。
itten/一年中未来は『TOKYO HIGHWAY』『ハツデン』『TRIBE』『ぽんこつファクトリー』を展示販売。会場の一番奥にある8番ホールでも、海外のレビューなどで気になった人が訪れていた。
同じく8番ホールで出展していたリトルフューチャーは『キティズ』と『フルーツパティスリー』を展示販売。安価なカードゲームということもあって手に取ってもらいやすいようだ。
『シェフィ』『ゴリティア』を出展している冒険企画局と、『ソラシノビ』『ドワスレ』『アニマルマインド』などを出展しているグループSNEの合同ブース。こちらは1番ホールと、人通りの多い立地にある。
ホビージャパンはオリジナル作品の『たたらばと森』と『ダイスエイジ』を体験販売。『ダイスエイジ』は先行販売で、日本では来月初頭の販売が予定されている。