スチームパンク&ホイル構築『ノーリア』日本語版、1月中旬発売
ホビージャパンは1月中旬、スチームパンクをテーマにしたボードゲーム『ノーリア(Noria)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・S.ヴァグナー、イラスト・M.メンツェル、2~4人用、12歳以上、70~120分、7000円(税別)。
ベルリンのボードゲームカフェ「シュピールヴィーゼ」が今秋発売した作品。ドイツ年間ゲーム大賞で奨励賞を受賞したゾフィア・ヴァグナー氏のデビュー作である。ホイールビルディングという新しいシステムを組み込み、エッセン・シュピールで注目を浴びてスカウトアクションで6位となった。
「ノーリア」と呼ばれる貿易帝国でプレイヤーは有力者となり、天空に浮かぶ島を発見し、資源を集め、飛空船を買い、工場を建設する。有望なプロジェクトに投資し、さらに秘密の知識を政治家に渡して成功を収めることを目指す。
資源の生産や空島を開拓するなど7種類のアクションはディスクで表され、初期にあるもの以外はゲーム中に獲得して3層構造のホイールにはめこんでいく。そしてホイールを回転することで、組み合わせたかたちで発動させる。先の先を考えてホイールを構築し、回転させ、ディスクをアップグレードすることが勝利につながるだろう。
ユニークなギミックでのアクション管理が魅力的なゲーマーズゲームだ。
内容物:資源トークン90個、飛空船トークン57個、倉庫トークン54個、工場トークン28個、知識トークン26個、ラウンドマーカー/倍率トークン16個、空島9枚、工場ボード4枚、スタートプレイヤーマーカー1個、アクショ・ホイール4セット、早見表4枚ほか
(Brettspiel-News)
クリスマスの12日(12 Days of Christmas)
♪…and a Partridge in a Pear Tree.
『クリスマスの12日間』に出てくるキャラクターをあしらったカードの手札を、誰よりも早く全部出してプレゼントをもらうゲーム。デザイナーは『サントリーニ』のハミルトン。
『クリスマスの12日間』は、クリスマスから公現祭までの12日間にもらった贈り物を歌うお祝いの歌である。1日目は1羽のヤマウズラ、2日目は2羽のキジバト、3日目は3羽のフランスめんどり、4日目は4羽の鳴いている鳥、5日目は5個の金の指輪、6日目は6羽の卵を産んでいるガチョウ、7日目は7羽の泳いでいる白鳥、8日目は8人の乳搾りをしている女中、9日目は9人の踊っている貴婦人、10日目は10人の飛び跳ねている貴族、11日目は11人の笛吹き、12日目は12人の太鼓たたきが登場する。
これに合わせて、1のカードは1枚、2枚のカードは2枚……12のカードは12枚あり、これを混ぜてプレイヤーに配ったらスタート。
リードプレイヤーは手札から、1枚だけか、同じカードを2枚以上か、連続するカードを2枚以上という出し方ができ、ほかのプレイヤーもこれに合わせて出さなければならない。しかも、リードプレイヤーの出したカードの数字以下(同じでも可)のカードが含まれていなければならない。
数字の一番低い(強い)カードを出した人が次のリードプレイヤーとなり、また手札からカードを出す。これを繰り返して、手札を最初になくした人が勝つ。
出し方を合わせなければならないというところがポイントで、手札を1枚だけにしても、ほかの人が2枚以上出すとパスするしかなくなる。ここに逆転の可能性が生まれる。強いカードがたくさん手札に来ても、ほかのプレイヤーの出し方次第で上がれないこともあるし、テクニカルな出し方をすればうまく上がれることもある。
悩ましいのは誰かが上がったとき、残り手札が一番多い人は上がった人にプレゼントを1枚献上しなければならないこと。一番多い人が複数人いれば、その全員からもらえる。これで一発逆転もありえるところがうまく出来ている。
通常は強いカードを残して上がるチャンスを伺うところだが、誰かが上がりそうになったら話が変わる。強いカードを最初に出してでも手札を減らすという選択肢も出てくる。
毎回ドキドキする展開で、上がれたときは嬉しい。1回しか上がれなかったが、そのときにもらったプレゼントで同率1位。延々と遊びたくなるカードゲームである。
12 Days of Christmas
ゲームデザイン・G.ハミルトン/イラスト・L.コセット&D.フォレスト
イーグルグリフォンゲームズ(2015年)
3~8人用/8歳以上/20~30分
ゲームストア・バネスト:クリスマスの12日