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アダルトボードゲームフェス2018 in TOKYOレポート

ゲームマーケット2018秋の前日となる11月23日、東京・阿佐ヶ谷の阿佐ヶ谷ロフトAにて、「アダルトボードゲームフェス2018 in TOKYO」が開催された。今年3月に行われた「アダルトボードゲームフェス in OSAKA」に続く2回目で、前回の参加者を超える50名以上が参加し、大真面目にアダルトゲームの将来を語り合った。
出演はイエローサブマリンの蕪木P氏、ディアシュピールの川口正志氏、当サイトの管理人で、司会は女優・モデルの内多優氏(出演予定だった朝戸一聖氏は体調不良のため急遽欠席)。トークセッションから会は始まった。スクリーン上にパワーポイントでのプレゼンである。
「BGG登録のアダルトゲーム1000タイトルを斬る!」(小野卓也)では、BGGの分析からアダルトゲームにはどのようなジャンルがあり、それぞれどれくらいの比率なのかを見た後、各ジャンルの典型的な作品を紹介した。コミュニケーションゲームとラブメイキングゲームが多い現状で、ストラテジー系の作品が増えるためには、経験あるデザイナーや出版社と、積極的にプレイする人たちが必要であると結んだ。
「アダルトボードゲームのアイデアフック~自分が作るんだったら」(蕪木P)では、アダルトゲームとレガシーシステムの親和性を指摘。出落ちみたいなものでも、レガシーシステムを組み込むことで面白い作品になるのではないかという提案である。確かに官能小説仕立ての謎解きゲームはありかもしれない。
「ゲームマーケットでプライバシールームを設けた事への世間の反応と、実際」(川口正志)では、事前のネガティブな反応と共に、ディアシュピールがアダルトなお店というイメージをもたれてしまったという。しかし実際には900人以上が試遊し、特に女性のウケがよかったというから、表と裏のアンビバレンスが際立つ。
質疑応答では、ゲームマーケットの出展基準となっている「性的な表現やグロテスクな表現など」についての質問が出された。ちょうど関係者がおり回答を頂いたが、意図的にグレーにすることで表現の自由を担保しているとのことである。実際、今回のゲームマーケットでも女性の下着を集める『ドゥエッティパンティーノ』や、ブラジャーのカップを競う『ブラふ』など、イラストはマイルドだがテーマとしてはアダルトな作品も出品されている。
その後、物販アダルトボードゲーム紹介。製作者が自ら創作ボードゲームを紹介し、終わってから即売を行うものである。今回は『煩悩じろう』と『男気野球拳』(もんじろう)、『POKKI』(ハッシーグチ)、『ANAL』(ドラ)の4点が出品された。
『煩悩じろう』は卑猥な漢字を入れたサイコロで、四字熟語を作ったりして遊ぶ。今回できたのは「巨穴奥吸」。どんな意味なのか考えると味わい深い。『男気野球拳』は勝つと服を脱げるカードじゃんけん。『POKKI』は卑猥なワードを検閲に悟られないように伝え、成功したら棒を長く積むコミュニケーション&アクションゲーム。『ANAL』は消化しにくいコーンやひじきを肛門から取り出すバーストゲームで、オナホール拡張が付いている。即売では限定5個の『POKKI』を求めて20人が手を挙げ、じゃんけんで購入者を決める一場面もあった。
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休憩の後は参加者がグループとなって30分でアダルトゲームを考えるワークショップ。それぞれに妄想を爆発させて生まれたのは『それでもぼくはやってない』『ナニかるた』『新宿ラブストーリー』『3ワード淫靡デント』『KINBAKU』『「社会」勉強』『どこまでかオッパイ』『SOJ48』『Long Bocky』で、「妊活に」「恥育に」とか変なキーワードが飛び交っていた。
最後にアダルトボードゲームの未来を語ってお開き。作っても売るところがないというのが目下最大の問題で、アダルト業界との連携を模索することになりそうだ。実際、前回の大阪のワークショップで生まれた『ゴールドフィンガー』が製作に向けて動いているという。
阿佐ヶ谷ロフトAは飲食メニューが充実しており、観客席のボタンを押すと注文を取りに来てくれる。楽屋で豚角煮丼を頂き、ヒューガルデンを見つけたので頼みたいところだったが思いとどまった(結局、後でkurumariにあったので飲んだ)。
参加者のレポートはこちら。次回は大阪での開催を予定しており、いよいよ本格的に試遊即売イベントにしたいところだ。
東スポWeb:じわじわ人気「アダルト版ボードゲーム」の未来
EVEPIN:潜入レポート アダルトボードゲームフェス2018 in TOKYO
『おなかま』作り、はじめました。 :【イベント報告】アダルトボードゲームフェス2018 in TOKYO【ボードゲーム】

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おはじき&ゾンビ『フリッケム・アップ:デッド・オブ・ウインター』日本語版、12月20日発売

flickemupdwJ.jpgアークライトは12月20日、コマを指で弾いてゾンビと戦う『フリッケム・アップ:デッド・オブ・ウインター(Flick’em Up!: Dead of Winter)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・J.Y.モンペアトゥイ&G.ブジャノ&I.ヴェガ&J.ギルモア、イラスト・A.カナーニ&C.クイリアムス、1~10人用、8歳以上、30~45分、6000円(税別)。
プレッツェルゲームズが『フリッケム・アップ!』(2015年)の続編として、プランBゲームズ傘下のプレッツェルゲームズから昨年発売された作品。テーマは西部からゾンビへ、コマの材質は木からプラスチックに変わった。単なるおはじきゲームではなく、さまざまなシナリオに沿ってゲームを進める。
日本語版も発売されているゾンビゲーム『デッド・オブ・ウィンター』シリーズの職能者たちが主人公で、指でディスクを弾き、ゾンビを倒していく。ある条件でゾンビがあふれ出るデッドタワーや、豊富な立体コマが入り、シナリオも10本用意されている。容赦のないゾンビの攻撃から生きて還ることはできるか?
内容物:ルールブック1冊、建物6棟、車両4台、職能者コマ11体、カード63枚(カードサイズ:63×88mm)、ゾンビコマ18体、バックパック11個、トークン102個、プラスチック製パーツ37個、その他タイル類30個、デッドタワー1基