ヘゲモニア戦記(Epic of Hegemonia)
スライム合体!
ドラゴン、エルフ、スライム、エイリアン、そしてヒューマン。これら5つの種族がヘゲモニアの地の覇権を争う異種格闘エリアマジョリティーゲーム。ゲームマーケット初出展となるスタジオムンディがゲームマーケット2019春で発表した。種族の能力に性格が現れていて感情移入してしまう。
各プレイヤーの種族をランダムに決めてスタート。手番にはまずランダムに資源が産出され、対応するエリアに置かれる。その資源を求めて自分のコマや他人のコマを移動させた後、各エリアで過半数を取れれば資源をもらえる。このとき、手番外でも過半数を取っていれば資源をもらうことができるため、誰にどの資源がいくかを考えて動かなければならない。
手に入れた資源は、それぞれの種族のコスト表に従ってコマを増やしたり、移動力を上げたり、拠点を建設したりする。先に拠点を全て建設できたプレイヤーが勝利。
ドラゴンは1体で勢力3、エルフは移動力が高い、スライムは合体できる(キングスライム!)、エイリアンは拠点(母艦)を移動できる、ヒューマンはバランス型といった特長がある一方、弱点もある。
3人プレイで30分ほど。私はスライムで、コマを追加するコストが少ないのでどんどん増やしていったが、移動力が少ない。そこで合体して対応したが、移動力をふんだんに持っているエルフから移動させられてしまって資源がなかなか取れない。そのうちスロースターターのエイリアンが徐々に力をつけ、一気に建設して勝利。エイリアンがいる場合、ほかの種族は先行逃げ切りを狙う必要があるのかもしれない。
このように自分の種族の特徴だけでなく、ほかの種族との相性も考えてゲームを進める必要があり(誰に資源を取らせないかなど)、いろいろな組み合わせで遊んでみたくなるゲームである。
ヘゲモニア戦記
ゲームデザイン・さだまつひろゆき/Studium Mundi(2019年)
2~5人用/8歳以上/30~45分
ラマ(LAMA)
引くか、降りるか
場にカードを出していって早くなくすことを目指すゴーアウト系カードゲーム。R.クニツィアのデザインで、今年のドイツ年間ゲーム大賞にノミネートされている。ファミリーを中心とした一般をターゲットとするドイツ年間ゲーム大賞だが、今年は例年以上にライトな作品がノミネートされており、愛好者にはやや拍子抜けするかもしれない。
1~6の数字カードとラマカードがあり、場にカードを1枚置き、手札6枚で始める。自分の番には場の数字と同じか、1つ多いカードを出すことができる。ラマカードは最高の6に出すことができ、ラマカードには1のカードが出せる。カードを出す代わりに、山札から1枚引くか降りることができる。誰かが手札を使い切るか、全員抜けたらラウンド終了となり、残った手札が失点となる。ただし同じ数字のカードを複数持っていても失点は1回だけ。誰かが-40点になったラウンドでゲームが終了し、失点の少ない人が勝つ。
カードが残っていても降りられるところがポイントで、カードを引いて次の手番に期するか、失点を増やさないように降りるかがジレンマとなっている。展開は一様ではなく、早上がり競争になることもあれば、何人かが降りて、残りでカードを引きまくることもある。手札に同じ数字が何枚もあれば、失点も大きくないので早めに降りたくなるが、ほかの人の状況次第で全部出せるかもしれない。1ラウンド2~3分という短時間の中にドラマが生まれる。
手札を全部出せた人は、マイナス点チップを1枚捨てることができる。マイナス点チップは-1点と-10点しかないため、失点の大きい人は-10点を捨ててリカバリーしやすくなっている。
6人プレイで15分くらい。-40点近くでリーチの人が出てからが盛り上がった。運の要素は強いが、その分気楽にさくさくと遊べる。
LAMA
ゲームデザイン・R.クニツィア、イラスト・R.ゾマーカンプ&B.シュペルガー
アミーゴ(2019年)
2~6人用/8歳以上/20分