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モプセン(Mopsen)

負けた直後にチャンス
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『ブルームサービス』『アイル・オブ・スカイ』のペリカンによるトリックテイキングゲーム。短鼻の小型犬パグが集めているホネを、ネコがかっさらう。
配られた手札から3枚まで交換してスタート。カードは4色あり、そのうち3色がパグ、残り1色がネコである。スタートプレイヤーから1枚ずつカードを出して、同じ色を持っていれば出さなければいけないが、ネコはその色を持っていても出してよい。
しかしネコは切り札ではない。4色のランキングはいつも変わっていて、ネコが一番上であれば切り札になるが、下であれば負けてしまう。こうして一番強いカードを出した人が自分が出したカードを得点にできる。数字が低いほど勝ちにくく、得点が高い(ネコは数字が低くても得点が高くない)。
面白いポイントは、一番弱いカードを出した人にもアドバンテージがあるところだ。まず、全員が出したカードから1枚を取って(ここが原題の”mopsen”=「くすねる」になっている)、手札に入れられる。次のトリックで勝てそうなカード、得点になりそうなカードが手に入るだろう。それから、そのカードの色のランキングが一番上になる。その色を取っていれば、早速次のトリックで使える。
こうして誰かの手札がなくなったらゲーム終了。獲得したホネと手札に残ったカードが得点になる。1回も勝たないで終えられるとボーナスがつき、手札に残ったカードと合わせると結構な点数になることも。3ラウンド行って、合計点を競う。
5人プレイで30分ほど。1ラウンド目は数字の低いカードで得点できる幸運に恵まれ、高得点をマークしたが、2ラウンド目は牽制し合う展開に。トリックを取ることも、負けてカードを取ることもできなくて得点が伸びなかった。3ラウンド目には、ランキングが低いうちは数字の小さいカード、高くなったら数字の高いカードとコントロールを心がけてそこそこ得点できたものの1位には成れず。
ランキングだけでなく、勝ちに行こうとしている人と、負けに行こうとしている人のバランスでも出すべきカードは変わる。繊細なカード選択が求められるトリックテイキングゲームである。
Mopsen
ゲームデザイン・A.ペリカン/イラスト・C.フィオーレ&S.コンディロッリ
フッフ(2019年)
3~5人用/7歳以上/30~40分

Posted in 日本語版リリース

杖を振って呪文を唱える『アブラカザーム』日本語版、7月25日発売

ピチカートデザインは7月25日、魔法の杖で描いた呪文がどれかをいち早く当てるパーティーゲーム『アブラカザーム(Abra Kazam!)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・A.ボッカラ、イラスト・J.ドゥボスト、3~8人用、7歳以上、15分、2500円(税別)。
オリジナルはバズィーゲームズ(フランス)から2018年に発売された作品。デザイナーのボッカラには『アタック・オブ・ジェリーモンスター』『ドギーバッグ』などの作品がある。魔法使いプレイヤーの呪文を当てる空中模様描きゲーム。
プレイヤーの1人が魔法使いとなり、「アブラカザーム!」と唱えながら呪文カードに描かれている通りに杖を振る。他のプレイヤーは場に並んだカードの中から、魔法使いプレイヤーが唱えている呪文がどれなのかを探す。一番早く正解を見つけることができたプレイヤーがカード=得点を獲得し、得点を競う。
カードを獲得すると呪文がかけられ、「目を閉じたままで」「杖を鼻の頭につけて」などのハンデが課される。無理な姿勢で呪文を唱える魔法使いが笑えるパーティーゲームだ。
内容物:魔法の杖1本、小さいカード48枚、大きいカード48枚、魔法本カード8枚、日本語ルールブック1部
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