今、ウィーンに留学している先輩がこのごろカタンをよく遊んでいるという。現地ではCatanではなくてSiedler(ズィードラー)と呼ばれる。
「この前なんか12時間近くもやっちゃってさあ、途中モノポリーを入れたのが間違いだったね」
「あとそれから海賊のカードゲーム、何だっけ、そうモイタラ! あれは面白かったよ」
なお、先輩がボードゲームを知ったのは留学してからである。誰かの家に集まってだらだら遊ぶ。少し前の日本でいう麻雀感覚だ。ドイツ語圏の大学生へのボードゲームの浸透ぶりに驚く。
さらに面白かったのが、そういうボードゲーム好きなのは日本学科(Japanologie)の学生だということ。以前は日本学科と言えば歌舞伎・着物などの伝統的なものに興味をもった学生が集まったものだが、今は違う。アニメとゲームだ。必然的に彼らは幼少時からボードゲームにも慣れ親しんでいる。先輩はそういう学生と付き合っているうちにボードゲームに誘われたのである。
その話を聞いて無茶苦茶うらやましかったと同時に、ウィーンに留学しなくてよかったとも思う。もし行っていたら、勉強など全くできなかっただろう。
インドの大学生のレジャーNo.1はハイキング。金はない、外は晴れている、周囲は自然がいっぱいと来ればそれしかないだろう。バイクでちょっと遠出して、歩く、歩く、歩く。
…インドで勉強できなくなるくらい暑くなったら、ウィーンに1ヶ月くらい避暑したいものである。