チャイナタウン(Chinatown)

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引いて交渉して儲けて

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1930年代のニューヨーク中華街を舞台に、土地と建物を集めてお金を儲ける交渉ゲーム。『ラー(1999年)』に続くアレア・ブランドの第2弾で、ドイツ年間ゲーム大賞候補、ドイツゲーム賞9位。何度かリメイクされており、最新版は昨年、ズィーマンゲームズから発売された。交渉ゲームというと重苦しさを感じる人もいるかもしれないが、損得計算が容易なのでWin-Win関係が成り立ちやすく、スムーズな展開が楽しめる。

毎ラウンド、はじめに土地区画カードが配られ、取捨選択して一斉に公開し、その土地区画に自分のコマを置く。それから魚屋、飯店、花火店、時計店などの12種類の建物タイルがランダムに配られる。この時点では自分の土地も建物もはバラバラである。ここから交渉をして、土地や建物をまとめていく。

自分の土地のとなりに相手の土地がある。その土地をもらえれば大きい建物を作ることができるだろう。ちょうど相手がほしそうな土地を自分が持っていた。じゃあ土地を交換しましょう。さて今度はこの土地にどんな建物を作ろうか? アンティークショップが1枚ある。ではもう1枚、ほかの人からもらおう。何がほしいですか? 薬局ならもってますけど、ちょっと釣り合わないかな? じゃあ1000ドル足して、交渉成立!

こんな感じで土地とタイルとお金についての交渉を、回数も順序もなく自由に行う。終わったら自分の土地に建物タイルを置き、収入が入る。建物は隣接して大きくなるほど収入が上がり、完成すると(魚屋なら3枚、飯店なら4枚というように規定枚数になると)ぐんと収入が上がる。この収入額が一覧表になっているので、お金でやり取りするときの相場も分かりやすい。ただし、ここで景気カードがめくられ、特定の建物の所有者にボーナスが入るため、収入は読みきれない。にくい演出である。

これを6ラウンド行い、所持金で勝負する。いたってシンプルな構造だ。とはいえ、ラウンドが進むにつれてゲームの動きはだいぶ変わっていく。バラバラの土地で小商いをしている序盤から、建物が完成して大きな収入がもたらされる中盤、そして残ったわずかな土地を取り合う終盤というように、交渉は質も量も変容する。少しだけ先の場面を読んで先行投資をし、時には博打を打つことも必要になるだろう。

3人プレイで1時間ぐらい。自分の商店を完成させる土地がなかなか出てこなくて収入が上がらず、ほかの人がほしそうな土地も引けなかったが、蓋を開けてみれば1位。自分でも驚いた。トップ目のマークがなくて土地が高く売れたのが大きい。土地も建物も引き運があるが、自分がほしいものを引いても、ほかの人がほしいものを引いてもテンションが上がる。いいタイルを引いて喜び、交渉がまとまって満足し、収入が増えて嬉しい名作である。

Chinatown
ゲームデザイン・K.ハルトヴィヒ/イラスト・F.フォーヴィンケル
アレア(1999年)
3~5人用/12歳以上/75分

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