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タングルウィード(Tangle Weed)

明日は明日の風が吹く

枯れてちぎれた珠が、風で転がって種を増やす植物群「タンブルウィード」。西部劇によく出てくるこれを育成して販売するボードゲームである。ゲームマーケット2020秋にEJPゲームズから発表された。手芸毛玉を使ってリアリティを高めている。

毎ラウンド、タイルと種がマーケットに並べられ、手番順に購入などのアクションを行う。序盤はカツカツなので、購入するものを絞らざるを得ない。その後で4面ダイスを振り、風向きが決定される。各自のタイル上にあるタンブルウィードはこの方向に行き止まりまで動き、途中に種をこぼしていく。その後でタンブルウィードを今回の相場で販売でき、最後に種が株に、株がタンブルウィードに成長する。

高く売るには単色のタンブルウィードを交配して、赤と青で紫、赤と黄色で橙、青と黄色で緑のタンブルウィードを作らなければならない。さらに紫、橙、緑は2つを交配すると、最高級の黒タンブルウィードができる。できあがってもすぐには売らずに、盤面を転がして増やせばどんどん儲かるだろう。

とはいえゲームは7ラウンドしかなく、種がタンブルウィードになるまでは3ラウンドかかるため、黒タンブルウィードができるのはどうしても終盤になってしまう。そのスピードを上げるのが助っ人である。助っ人は毎ラウンド1人だけ早いもの勝ちで獲得でき、アクション外で使用できる。助っ人は5人いて、促成栽培したり好きな方向に風を吹かせたりできる。

高級品種のタンブルウィードは、どの方向に風が吹いてもそこそこ増えるようにするか、一か八かである方向に吹いたときにはメチャクチャ増えるようにするか迷う。風向きの運の要素はかなり大きく、ギャンブル的である。

タングルウィード〜緑をかけぬけうまれる種〜
ゲームデザイン・ミズノタカユキ、イラスト・花鈴&真宮ひろ
EJPゲームズ(2020年)
2~4人用/10歳以上/60分

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オインクゲームズより『月面探険』4月28日発売、『宇宙兄弟』特別版も

オインクゲームズは4月28日、『月面探険(Moon Adventure)』と『月面探険 宇宙兄弟スペシャルエディション(Moon Adventure: Space Brothers Special Edition)』を発売する。ゲームデザイン・佐々木隼、2~5人用、10歳以上、40分、各2200円/2700円(税別)。3月28日のゲームマーケット2021大阪と4月10・11日のゲームマーケット2021春などで先行発売される。

第1回ゲームマーケット大賞を受賞し、全世界で20万部販売されている『海底探険』の後継的作品。今度は月面を舞台に酸素不足の中で決死の物資回収に挑む協力ゲームとなった。磁気嵐に脅かされる探険から、クルーたちは生き延びることができるだろうか。

手番には酸素カードを使い、振ったダイスの目だけアクションポイントが得られる。これを使って移動、物資回収、近道の建設、酸素生成装置の起動などのアクションを行い、規定数の物資を回収して基地に戻ることを目指す。

物資の中には壊れているものもあり、基地に戻らないと分からない、また酸素カードや物資を運ぶタンク容量は5つだけ。しかも磁気嵐カードが出ると酸素生成装置が壊れてしまう。ひとりでも酸素がなくなれば敗北。

各プレイヤーには5つの役割からひとつが与えられ、その特長を生かしながら協力してミッションに挑む。酸素カードをうまく受け渡し、素早く移動できるバギーを活かして生還しよう。

『宇宙兄弟スペシャルエディション』は、『モーニング』連載中の人気コミック『宇宙兄弟』とコラボ。役割カードが5種類追加され、六太や日々人など漫画『宇宙兄弟』の10キャラクターが入っているほか、追加の説明書とオリジナルスリーブがついている。

内容物:チップ類 48枚、カード 61枚、木製ダイス 3個、木製コマ類 17個、キャラクターカード 10枚(スペシャルエディションのみ)、遊び方説明書(日・英)

オインクゲームズ:月面探険月面探険 宇宙兄弟スペシャルエディション


©小山宙哉/講談社