Posted in エッセイ

Twitter「#気分でボドゲ10選」のベスト3

ボードゲームのアートワークデザイナー・別府さい氏が5月20日、「#気分でボドゲ10選」というハッシュタグでいろいろなシチュエーションにぴったりなボードゲームを教えてくださいと呼びかけたところ、本日までの1週間で239名もの愛好者が回答した。

回答は個人の趣味を前面に出した多様なものでどれも興味深いが、何人かが同じタイトルを言及しているのは良いゲームの証でもある。そこでツイートを集計して3位までランキング(カッコ内は票数)。「気分で」ということで気軽に回答できた分、「今」のボードゲームシーンを浮き彫りにするランキングではないかと思う。ランキングを見ていると持っていないゲームを購入したり、しばらく遊んでなかったものを遊んだりしたくなってくる。

10の質問ですべて違うゲームが1位になっているのは、それだけ今は多くの選択肢があることの表れでもある。どれを遊んだらいいか迷っている方は参考にしてみてほしい。

今この瞬間やりたい
1位:ドミニオン(11)
2位:テラフォーミング・マーズ(7)
3位:ウォーチェスト、オーディンの祝祭(5)

デッキビルドゲーム『ドミニオン』が1位。購入したカードが手札にうまく入ってきたときの気持ちよさがたまらない。拡張がたくさんリリースされているが、初めての人や久しぶりの人ならば基本セットだけで十分楽しめるだろう。

あまり遊ばれてないけどおすすめしたい
1位:エルグランデ(3)
2位:スパイリウム、ディヴィナーレ、のびのびTRPG、ブリュージュ、マグニフィセント、マンションオブマッドネス、メキシカ(2)

発売25年を迎えた『エルグランデ』が1位。大箱ゲームで日本語版が出ていないため、遊ばれる機会も少ないが「ドイツゲーム」の粋を味わえる作品だ。

一番仲のいいメンバーでやりたい
1位:ザ・クルー(5)
2位:バラージ、ハンザテウトニカ、私の世界の見方(4)
3位:アイムザボス、イッツアワンダフルワールド、ガイアプロジェクト、ジャストワン、ディクシット、ディプロマシー、テラフォーミングマーズ、ドミニオン(3)

協力トリックテイキングゲームの『ザ・クルー』は、経験差が少なく、ミッションに失敗しても気まずくならない(平気で罵り合えるような)メンバーで遊ぶのがよさそう。

学校や職場の人としたい
1位:ito(11)
2位:ジャストワン(10)
3位:インサイダーゲーム(9)

持ち札の数字をいろいろな基準で表すコミュニケーションゲーム『ito』。ルールが極めてシンプルで、感覚のズレで盛り上がる。国産ゲームなので初めての人もすんなり入れそう。

家族としたい
1位:カタン(6)
2位:キャプテンリノ、麻雀(5)
3位:ディクシット、ナインタイル、ボブジテン、ミクロマクロ・クライムシティ(4)

無人島開拓ゲーム『カタン』は定番中の定番ながら、発売25年を過ぎて新しいゲームに押されているかと思いきや、じっくり安心して遊べる作品として需要があるようだ。ルールは比較的多めなので、初めての場合には飽きさせない説明が求められる。

パーッとやりたい
1位:ストライク(7)
2位:テレストレーション(6)
3位:ピット(5)

余計なことを考えず、サイコロを箱に投げこむダイスゲーム『ストライク』が人気。ダイスにぶつけて出目がうまく変わったときは気持ちいい。日本語版はまだ出ていないが再版されて入手しやすくなった。

恋してる相手と2人でしたい
1位:パッチワーク(15)
2位:バトルライン(11)
3位:ガイスター(8)

2人用にはローゼンベルク作のタイル配置ゲーム『パッチワーク』が新定番として定着してきたようだ。テーマが手芸と家庭的なのも、恋人と遊ぶときに興味を持ってもらいやすいかもしれない。

野外で遊ぶならこれ
1位:モルック(33)
2位:コヨーテ(14)
3位:ワードウルフ(6)

ボードゲームという範疇に入るか微妙だが、室外スポーツとしても知られる棒倒しゲーム『モルック』がダントツ。これからの梅雨の季節、多少の風雨でも気にせず遊べるのがよい。

気になってるけどやれてない
1位:バラージ、プラハ(8)
2位:サイズ大鎌戦役、オルレアン、オンマーズ(5)
3位:アルナックの失われし遺跡、ウイングスパン、ネメシス、ミレニアムブレード(4)

昨年のボードゲーム賞をいくつか受賞した水力発電ゲーム『バラージ』と、日本語版が発売されたばかりの都市開発ゲーム『プラハ』が1位。どちらも重量級ゲームなので、それなりの時間と一緒に楽しめるメンバーが必要だ。

これならいつでもやりたい!
1位:テラフォーミング・マーズ(13)
2位:ドミニオン(12)
3位:ウイングスパン(11)

日本版The One Hundredで4年連続1位の火星開拓ゲーム『テラフォーミングマーズ』が1位。200枚以上のカードが織りなす多様なゲーム展開が飽きさせない。1人プレイできるのも今のご時世では重要。

ポッドキャスト「おしゃべりサニバ」では、パーソナリティのおふたりがこのテーマで語り合っている。最近ボードゲームを遊ぶ機会が減っている人も、これで遊びたいゲームが次々と思い浮かんでくるだろう。

第260回「#俺たちの気分でボドゲ10選!!の巻!」

Posted in 日本語版リリース

事件解決につながる情報はどれ?『Qシャーロック:疑惑の執事』日本語版、6月18日発売

グループSNE/cosaicは6月18日、協力型ミステリーゲームシリーズの第3弾『Qシャーロック 疑惑の執事(Q System: Sherlock Among the Graves / The Butler / Who is Vincent Leblanc?)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・J.I.サンチェス&M.L.フェリウ、イラスト・A.アラゴン、1~8人用、8歳以上、60分、3850円(税別)。

GDMゲームズ(スペイン)から発売され、すでに14タイトルがリリースされているシリーズ。4月、12月に発売された日本語版『Qシャーロック』と同様、3つの事件をワンボックスにした。「消えた葬儀屋」では墓地で消息を絶った男の行方を追い、「疑惑の執事」では会社社長の遺産を相続した有名な執事の死の真相を、「ヴィンセント・ルブランの肖像」ではパリ郊外でひき逃げ事故に遭った若い資産家にまつわる謎を突き止める。

事件を解決する32の手がかりは各プレイヤーの手札になっている。手札の情報が重要なものかどうか判断し、公開するか捨てるかを選んでいく。公開された情報は皆でシェアできるが、事件と関係がなかったら減点になってしまう。公開するか捨てるか判断に迷う手札のカードについて話してもよいが、その情報は制限される。

カードが全て公開されるか捨てられたらゲーム終了で、質問用紙に沿って答えていく。正解した答えごとに2点が入り、合計で好成績を取ることを目指す。さあ、真実を見つけ出し、かの名探偵シャーロックと肩を並べることができるだろうか?