『主計将校:前哨戦 拡張』日本語版、4月下旬発売
ホビージャパンは4月下旬、『主計将校:前哨戦 拡張(Quartermaster General: Prelude)』日本語版を発売する。ゲームデザイン:I.ブロディ、アートワーク&グラフィックデザイン:N.アヴァローニ、2~6人用、13歳以上、15分、2750円(税込)。プレイするためには『主計将校:第二次世界大戦の補給戦』が必要。
第二次世界大戦の列強国を率いて、補給戦の観点から自陣営を勝利に導く戦略級のカードドリヴンゲーム「主計将校:第二次世界大戦の補給戦」の拡張セット。オリジナルは2018年にグリグリングゲームズ(アメリカ)から発売された。第二次世界大戦前の数年間に列強諸国が覇権を争った「前哨戦」を描く。
各勢力は新たに加わった「前哨戦カード」のデックを受け取り、各プレイヤーは自分の手番で、この「戦争への準備段階の出来事」である前哨戦カードをプレイする。《独ソ不可侵条約》《1936年スペイン政変》《満州事変》などの歴史カード、《戦車に注目せよ!》《アメリカ陸軍航空隊》《冬戦争》などの軍備カードがあり、事前に勝利点を得たり、軍隊を設立したり、他国の軍隊コマを除去するなどで自国に有利な状況を導くが、軍備のためにカードを使いすぎたり、歴史によって軍事的緊張が高まりすぎると、第二次世界大戦が勃発してしまう。
その後で本体ゲームをプレイするが、状況が引き継がれるため、実際の歴史と戦争開始時の状況が大きく変わることも。歴史のifを考えられる拡張セット。先に発売されている『主計将校:総力戦 拡張』とも組み合わせられる。
ゲームの内容物:緊張トラック 1枚、前哨戦カード 109枚(6デック)、ルールブック1冊
マイゴールドマイン(My Gold Mine)
それはオレの金塊だ!
ドラゴンが近づく中、ドワーフたちが金鉱を掘るか洞窟から退避するか選ぶチキンレース。コスモス社の製品だが、『ベルラッティ』のM.ロートがデザインしており、モーゲル出版のロゴが入っている。
ドラゴンの洞窟は左端に出口、右端にドラゴンがおり、ドワーフはその中間からスタートする。手番には金鉱カードか退避カードのどちらかを選んで取るだけ。金鉱カードなら金塊をゲットし、退避カードならドワーフが出口に向かって戻る。
金鉱カードの山札からドラゴンが出ると、ドラゴンが出口に向かって1スペース進み(カードを裏返すと燃えさかる洞窟になる)、そこにいるドワーフは脱落してしまう。出口まで戻れたら金塊を確保できる。いつまでも金鉱を取り続けているとやがてドラゴンに焼かれてしまうし、かといって早く戻りすぎると金塊が少ない。他のプレイヤーの動向を見ながら、どこまで粘るかの勝負となる。
『インカの黄金』では、洞窟の先がどうなっているかわからない状態で進むか戻るかを選ばなければならなかったが、このゲームでは、金鉱カードが表向きになっており、金塊がいくつもらえるかと、ドワーフがいくつ進まなければならないかが予めわかっている(割り算もしなくてよい)。ドラゴンのチェックは金塊を獲得した後で、その下にドラゴンカードが出ればドラゴンが進む。連続してドラゴンカードが出てくることもあって油断できない。
この金鉱カードが表向きになっていることが誘惑になっている。ドラゴンが近づいているのに、あと1枚大丈夫、もう1枚大丈夫と取ってしまうのはとってもスリリングだ。
一方、退避カードの山札は裏になっていて、何マス戻れるかはめくってみるまでわからない。全員が1マスずつ戻ったり、戻らずに金塊を獲得したりすることもある。出口付近にいると、まだ金塊を取るつもりでも強制的にゴールさせられてしまうことも。
ゲームは3ラウンド行うが、第1、第2ラウンドは相対順位で金塊が3~1個配られる。ここでは他の人よりちょっとだけ多ければいいので安全策を取れるが、第3ラウンドは確保した金塊がそのまま得点になるから目一杯欲張らなければならない。第1、第2ラウンドの金塊と合計して勝敗を決める。
ひとり残ったプレイヤーがヒット&アウェイで大量の金塊を獲得したり、かと思えば欲に目がくらんだドワーフたちが一気に焼き殺されたりと、毎ラウンドさまざまな展開が楽しめる。
My Gold Mine
ゲームデザイン:H.J.ヘー&M.ロート&C.シリング/イラスト:F.ヴェルムケ
コスモス(2021年)
2~6人用/7歳以上/25分