ゲームの梱包
国内でゲームを買うと、ショップでもオークションでもきっちりとした包装をして送ってくれる。1箱1箱をエアーキャップ(プチプチ)で包み、さらにそれをダンボール箱に詰めて、隙間に新聞紙などの緩衝材まで入れて、もうこれ以上ないほど完璧な包装。これならゲームの箱が傷ついたり、ひしゃげたりすることはまずあり得ない。
一方ドイツはというと、ゲームがありふれたものだという認識のせいか、いい加減なものも多い。先日オークションで手に入れた品は、大きさの違う何箱かを重ねてビニールで包み、ガムテープでぐるぐる巻きにしただけのもので外見から何箱重なっているかが分かるほどだった。よく潰れないで着いたものだと思う。インドからゲームを送ったときは、荷造りの段階でおっちゃんが体重をかけて「圧縮」したおかげでゲーム箱はほぼ全壊していた(それでもインドからの場合は、着いたこと自体で喜ぶべきかもしれない)。
それは極端な話でも、エアーキャップ包装など滅多になく、段ボール箱にそのまま詰めて、隙間にぞんざいに丸めた新聞紙をいれるだけであることが多い(たまにボードゲームの紹介が載った新聞が気を利かせて入っているもあるが)。もっとも、こちらも店をやっているわけじゃないし、この包装だって箱の角さえ潰れることは滅多にない。
しかし梱包以前の問題がある。ドイツのオークションでは品名によく「NEU」とか「OVP」とか書いてある。「NEU」は未開封新品のことで、それはいい。しかし「OVP」というのは「Originelle Verpackung」、つまり元々の箱に入ってますという断り書きなのだ。
プラモデルやラジコンで、箱を捨ててしまうことがある。でもそうすると商品価値は大幅に下がるので、後で売ることを考えている人は箱を捨てない。ボードゲームでも同じで、箱を取ってあることを「OVP」と表している。
初めに「OVP」の意味を知ったとき、「そんな当然のことをわざわざ?」と思ったが、その直後に「じゃあ、OVPと書いてないゲームは……」と気づいて妙に不安になった。日本でも圧縮のために箱を捨ててしまう人がいるが、それを出品することはまずあり得ないだろう。それを平気で出品するドイツ人が?
幸いにして今のところ、箱なしで送られてきた品はない。
年間ゲーム大賞予想イベント
ドイツのゲームサイトPöppelkisteで毎年行っている年間ゲーム大賞の予想イベントで、いいところまで行ったのでご報告。ドイツ人相手に3位。こちらの”Endstand”の1段落目に名前が載ってます。1位だったらケイラスがもらえたのだが惜しい。
この予想イベント、毎年似たような問題が出題されるが、今回はこんな感じだった。
- 以下のメーカーはノミネートリストに入るか?
- アバクス(×)
- アミーゴ(×)
- アレア(×)
- ファランクス(×)
- クイーンゲームズ(○)
- 今まで大賞を取ったデザイナーがまた大賞を取る(○)
- 大賞作の対象年齢は2ケタ(○)
- 大賞作のタイトルは2語か3語(○)
- 大賞作はニュルンベルクで発表されたもの(○)
- 大賞作はサイコロを使う(×)
- 推薦リストは何作入るか(14)
こういう問題は出鱈目に答えるよりもある程度具体的なタイトル名を予想しながら答える。「それはオレの魚だぜ」がノミネートされると踏んでファランクスに○をつけた人が多かったようだ。
一方、ドイツのゲームサイトSpielboxが毎年行っている年間ゲーム大賞の予想イベント「年間ゲーム大賞トト」は、1タイトルだけ大賞を取りそうなゲームを選ぶもの。大賞を予想した人の中で早いもの順に賞品がある。こちらは1タイトルだけ書けばいいという手軽さもあってか21カ国から参加者があり、郵便馬車は初日に投票殺到。最初に投票した人は開始後39秒後だったという。私は初日を逃したので、ノミネート発表後にやや穴馬のローマ水道を予想した。でも仮にローマ水道が大賞だって、賞品はムリだったようだ。
予想の順位は以下の通り。注意書きで「この設問は、どれが面白いと思うかではなくてどれが大賞を取りそうか答えてください」とされている通り、必ずしも人気リストではない。カッコ内の数字は単賞倍率(当然単賞しかないが)。郵便馬車にいかに票が集中したか分かる。
- 郵便馬車(3.4)
- ローマ水道(12.1)
- マウアーバウアー(13.2)
- ケイラス(14.6)
- メソポタミア(23.1)
- クレオパトラと建築士(25.6)
- ブルームーンシティ(26.5)
- ラムと名誉(27.5)
- 魔法の掃除機(29.8)
- ジャストフォファン(31.1)
- ハチエンダ(35.8)
- 海賊組合(39.8)