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ボードゲームの遊べるペンション

ペンションとボードゲームは、相性がいい。家族や仲間で泊まる夜のひととき。家事や仕事に追われることもないし、同じ部屋にみんなが集まっている。のんびりと食事を終えたところで、まだ寝るには時間がある。何をしようかというときに、ふとそこにボードゲームを見つけたら……。
ボードゲームを常備しており、自由に遊べるペンションは実は結構ある。2004年の調査では2件しか見つからなかったが、どのペンションでもホームページを用意したり、宿泊客のレポートが上がったりすることで、たくさんあることが分かってきた。
ホームページにボードゲームの専用ページを設けているペンションは、現在確認されているところで以下の4件。それぞれ、非常に充実したラインナップで、1晩では遊びきれないほど。オーナーが自ら説明してくれるところもある。ボードゲーム愛好者なら、一度は利用してみたいところだ。
福島・裏磐梯
ペンションバディゲームのページ
ペンションともゲームのページ
長野・黒姫高原
アルマナックゲームのページ
静岡・伊豆高原
グリーンディッシュゲームのページ
ボードゲームのページはないが、紹介の中にボードゲームが遊べることを謳っているものはたくさんある。80年代に、ラベンスバーガー社の製品を展開した富士商が、いろいろなペンションに営業に回ったのがもとで置くことになったところも多いらしい。
ホームページやレポートでボードゲームを置いてあることが確認できたのは以下の22件。もっとも、「ボードゲーム」としか書いていないから、オセロ、将棋、囲碁、ジェンガくらいかもしれない。ほかにもあったら情報をお寄せ下さい。
(ペンションのオーナーの皆様へ:もしこのリンクをご覧になった方は、上記の4ペンションを参考に、ボードゲームを増やして、ホームページにゲームのページを掲載してもらえたら幸いです。)

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ドイツゲーム賞と日本語版

ドイツゲーム賞が昨日発表された。国内の取り扱い状況を見ると、10位以内で日本語版が発売されているものが4タイトル(ただし『ルアーブル』は未発売)、しかも上位3位が全て含まれている。
ドイツゲーム賞を受賞したからといって売り上げが伸びるわけではないと、ハンスのブルンホファー社長は言っていたが、それはドイツでの話。コアなフリークによって小さい市場が成り立っている日本では、ドイツゲーム賞は売れ筋の大きい目安となる。わずか1年以内で人気を先取りしたホビージャパンの先見の明は素晴らしい。
現在、日本語版がブームを迎えている。ホビージャパン、アークライト、ニューゲームズオーダー、メビウスがこぞって日本語版や日本語箱を手がけ、普段あまりボードゲームを遊ばない層にも手に取りやすくなっている。一方のメーカーとしては、日本語版によって流通を押さえられるというメリットがある。
韓国のコリアゲームズが、『キューバ』とか『プエルトリコ』とか、大きなセールスが見込めないものまで韓国語版を制作したのは、流通を押さえる目的があったからだと言われている。英語版やドイツ語版ならばどのショップも仕入れられるが、一旦韓国語版を作ってしまえば流通を一本化でき、その元締めとなって事実上の独占ができる。
ただし相当なロット数を作るのは売れ残るリスクを伴う。事実コリアゲームズはボードゲームブームの下火と韓国経済の不況で韓国語版化をストップさせている。
しかし、日本語版が出るようなゲームが、ドイツでも人気だったというと少し語弊がある。非ドイツ圏のメーカー、リオグランデ、ファンタジーフライト、ズィーマン、デイズオブワンダー、アスモデ、イスタリ、チェコゲームズなどが勃興し、それに伴ってドイツ圏のメーカーの凋落しているという状況を見なければなるまい。
ドイツ圏のメーカーは、90年代の栄光にまだ浸っているのか、同工異曲の作品が少なくない。ヒットした作品は、フランスゲームの『ケイラス』がもたらしたワーカープレイスメントを取り入れたものばかり。ドイツゲームデザイナーのカサソラ氏が「デカダンス(頽廃)」と述べ、ドイツ年間ゲーム大賞審査員のバルチ氏が「ドイツに新しさは全くない」と嘆いていたように、ゲーム好きは非ドイツゲームにどんどん目を向け始めている。
ホビージャパンが日本語版を手がけたのは、実はこうした非ドイツ圏のゲームであった。それがドイツの状況とマッチしていたため、こうして上位独占となるに至ったと言える。同時に日本でも、非ドイツ圏のゲームの魅力が幅広く知られ始めているということだろう。
ホビージャパンはこれからも毎月か隔月に1タイトルくらいずつ、日本語版を検討しているという。そのメーカー選定に狂いがなければ(非ドイツ圏のメーカーは当たり外れが大きい)、上記のような情勢が手伝って、また来年のドイツゲーム賞も、ホビージャパンのゲームが上位を占めることになるのではないかと予想している。そのためにも、翻訳の質の向上は急務だ。