呪文を習得してパワーアップ『宵と暁の呪文書』日本語版、9月下旬発売
ホビージャパンは9月下旬、『宵と暁の呪文書(SpellBook)』日本語版を発売する。ゲームデザイン:P.ウォーカー=ハーディング、イラスト:C.バーティン、1~4人用、12歳以上、45分、6600円(税込)。
スペースカウボーイズの今秋の新作で、ウォーカー=ハーディングがデザインした。年に一度開催される大儀典で、呪文を作って最強の魔術師を目指すエンジンビルドゲーム。
手番は「朝」「昼」「夜」に分かれ、「朝」はアクリル製の質料(マテリア)トークンを獲得し、「昼」にはマテリアを魔ボードにストックして得点を獲得、「夜」にはマテリアを消費して呪文を習得する。呪文の能力によってできることが増えていき、さらに大きな得点と強力な呪文をもたらす。
呪文は各色全員同じ組み合わせで臨むが、どの色の呪文を習得し、レベルアップしていくかで戦略が問われる。クレバーなコンボを組んで他のプレイヤーと差をつけよう。また呪文カードは各色3種類あり、ゲームごとに異なる組み合わせで展開も変わる。多人数プレイと同じ感覚でハイレベルなチャレンジができるソロモードも付属。
内容物:呪文カード 84枚・質料トークン 105個・祭壇タイル 1枚、使い魔ボード 4枚・早見表カード 4枚・大渦袋 1つ、開始プレイヤートークン 1つ・廃棄箱 1つ・ルールブック 1部
ボードゲームカフェ/プレイスペースの「平均寿命」
2014年から現在までの10年間に閉業した国内ボードゲームカフェ、ボードゲームプレイスペース168店舗について、開業時期と閉業時期から営業期間を算出したところ、「平均寿命」は31ヶ月(2年7ヶ月)だった。分布は下記グラフの通り(中央値は22ヶ月)。
当サイトでは、ボードゲームカフェリンク集とボードゲームプレイスペースリンク集を随時更新しており、データをもとに都道府県ボードゲームカフェランキング(人口10万人あたり)を発表したこともある。閉業は発表されないことが多いため、定期的に1店舗ずつウェブの更新状況、Googleの店舗営業情報などを調査し、閉業が確認されたものはリンク集から削除。その際に閉業時期を記録している。
今年は新型コロナの5類移行に伴って客足が戻るはずだったところに、8月までに27件閉業と、昨年に引き続き年間40件ペースとなっている。存続しているお店からもよく苦境を伺う。7月に閉業したキウイゲームズ(大阪)の山崎店長は、客足が戻らなかった要因として「旅行」を挙げているが、レジャーのトレンドは移ろいやすく、コロナ前に戻れるわけではないようだ。
ラーメン店の平均寿命は28ヶ月で、飲食店業界では短いほうだという(出典)。長続きしない原因として、開業の準備不足(資金、コンセプト、シミュレーション)、安い客単価、宣伝不足、接客のまずさ、レッドオーシャン化などが挙げられるが、ボードゲームカフェ・プレイスペースにも当てはまる部分があるのではないだろうか。
現在営業中のボードゲームカフェは全国で約250店舗(うち今年オープンが20店舗)、ボードゲームプレイスペースは約150店舗(うち今年オープンが11店舗)。新規開店ペースは昨年の75%ぐらいであり、閉業数との差し引きで総数では減少傾向にある。
グラフ:ボードゲームカフェ/プレイスペースの「平均寿命」(開業から閉業までの期間)
(9月7日追記)「閉業したお店だけでなく、現在営業中のお店も計算に入れるべき」というご意見を頂いた。そこで年間開業数が10店舗以上となった2014年以降、合計575店舗について、開業年別に「現在も営業している店舗数÷開業数(=生存率)×営業年(2014年は9年~2023年は0.5年)」を計算して平均したところ、3.25年(3年3ヶ月)という結果になった。10年以上営業しているお店は少数ながら生存率が高いため、2005年以降の609店舗で計算すると4.98年(約5年)まで延びる。また、営業中の店舗を現在までの営業月数で集計し、閉業した店舗の営業期間と併せて平均した場合、49ヶ月(4年1ヶ月)となる。生存率が年を経るごとに下がっていないため、期待値での計算は難しい。