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ドイツメーカーの改編相次ぐ

ドイツのボードゲームサイト、シュピールボックス・オンラインによると、ツォッホ出版がジンバ・トイズグループに買収され、同社のノリス傘下に入った。また、アミーゴ社とエッガート社が業務提携し、共同販売していくことになった。
ツォッホ出版はミュンヘンのメーカーで『ヴィラ・パレッティ』『ナイアガラ』など豪華コンポーネントで知られる。年間売り上げは300万ユーロ(約4億円)で、買収したジンバ・トイズは5億ユーロ(約650億円)だという。ジンバ・トイズにはノリスとゴルトジーバーのレーベルを保有しているが、ここ数年ヒット作に恵まれておらず、ツォッホ出版の企画力に期待しているようだ。ツォッホ出版のオフィスはミュンヘンのまま変わらない。
エッガート社は大人向けの重量級ゲームを手がけており、これまで販売はフッフ・フレンズ社で行っていた。アミーゴとの提携により、アミーゴの販売網を利用できるだけでなく、エッガート社の開発にアミーゴ社のノウハウを取り入れ、ライト路線も視野に入れる。
ドイツの中堅メーカーでは、ハンス・イム・グリュック出版・ドライマギア社・アドルング社がシュミット社から、そのほかの小メーカーはハイデルベルガー社から販売している。そのほか海外のメーカーのドイツ語版を手がけるフッフ・フレンズ社があり、企業連合や業務提携で効率化を進めている。
ドイツゲーム市場は子供ゲームが活発で、ドイツ・ボードゲーム専門委員会によると2009年の売上は前年比30%増となっている。上記の買収や業務提携は、各社の子供ゲームへのてこ入れの一端と見られる。
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ピラミッドの秘密(Das Geheimnis der Pyramide)

コブラの頭か足か
ピラミッドを発掘してお宝を集めるボードゲーム。危険を恐れない度胸と、ちょっとした推理力が試される。1990年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作品。2000年にG.バースがラベンスバーガーから出した『ピラミッドの秘密』はピラミッドが複数形だが、こちらは単数形のほう。
4×4マスのピラミッドマスに、はじめタイルをセットする。タイルは6層になっていて、最下層の16枚をセットしたら、次の16枚をセットする。タイルの配置を覚えられないように、一番上までセットしたらボードを何回か回転。そしてゲームスタート。
手番には、好きなだけタイルをめくることができる(吸盤で上のタイルを除去する)。何枚目でも途中でやめることができ、その時点までにめくった宝の分だけ、コインをもらう。ただし蚊やサソリなどのマイナスタイルをめくってしまうとバーストで、それまでにめくった宝を失い、マイナス分だけコインを払う。
ゲーム中に2回だけ、タイルをめくる前にスカラベタイルを出すことができる。するとこの手番の収入は2倍。でもマイナスも2倍なので、1枚めくるたびに緊張する。また、ゲーム中に1回だけ、自分の色のタイルで1マスふたをして、予約することもできる。次に書くように、絶対宝があると分かる場所もあるので、ほかの人に横取りされないように使う。
タイルはランダムに敷かれているが、コブラとオベリスクは絵がつながっている。コブラは尻尾に宝があるが、頭をめくるとバースト。オベリスクは台座にサソリがいることがある。コブラの腹をめくったとき、どっちが宝かは五分五分で、どちらかをめくるには度胸がいる。
最下層は宝がたくさん埋まっているが、1枚だけものすごい形相でにらんでいるファラオタイルがあって、これをめくると−10点になってしまう。これをめくったとき、スカラベでダブルチャンスにしていたtomokさんはあっという間に破産(支払うコインがなくなると、ゲームから脱落する)。まだ1枚目だったのに。
神尾さんがスカラベで大稼ぎして1位。コブラやオベリスクで推理できるが、度胸試しのバーストゲームなので、勢いをつけてガンガンめくるのが楽しい。
Das Geheimnis der Pyramide
S.ローナー、C.ウォルフ作/ジャンボ(1990年)
2〜6人用/8歳以上/30分