ヴァンパム(Wampum)
寡占状態を作る
珍しい品物をインディアンの村に届けて、ウォンパムというインディアンの首飾りを集めるカードゲーム。
順番に手札からカードを何枚か出して、好きな村に置く。村にはすでに何枚かのカードが置かれてあり、1枚でも同じカードがあれば交換、1枚もなければウォンパムがもらえる。わらしべ長者のように、交換でカードを増やして、一気にウォンパムにするのが正攻法だ。
同じ村を希望するプレイヤーがいると、ところてん式の競りになる。枚数の多いほうがその村に置くことができ、追い出された人は別の村に行かなければならない。その村にまた誰かがいれば、さらに追い出される。ただしカードの積み増しができないので、最初に出すときに、どの村に行っても何とかなる構成にしておきたい。
手札を貯めこんで一気に行ったほうが効率がよいのだが、それを許さないルールがある。一番多く出した人+3枚が手札の上限というルールだ。このためみんなが村に少ししかカードを出さなかった場合、手札の上限も少しになり、捨てなければならなくなってしまう。このため前の人がごっそり出したら今回は作戦を変更して手札集めに走るという手もある。
山札がなくなったら最終ラウンド。貯めこんだ手札を無事にウォンパムに大量交換できるのは誰か?
序盤からどんどんウォンパムに交換していったが、カードが少なくなると回らない。その間にふうかさんが貯めに貯めて、最後のところてん競りを押さえ1位。
交換が進むにつれ、村はどこも同じようなカードが並ぶので、どの村にもないカードを大量にもつことが重要である。私の集め方は行き当たりばったりで、もっと特定の品物を狙って交換していったほうがよかった。集める品物と、ウォンパムを取りに行くタイミングで駆け引きが熱い。
Wampum
J.アラーズ/ペガサスシュピーレ(2010年)
2〜5人用/10歳以上/45分
・ゲームストアバネスト:ヴァンパム
・テンデイズゲームズ:ヴァンパム
・ふうかのボードゲーム日記:ヴァンパム
スティッチ(Sticht oder nicht)
取ったらダメだけど、取らなければダメ
毎ラウンドルールの変わるトリックテイキングというのは『ニエット』や『ピサ』や『UFOs』などいろいろあるが、どれも面白い。このゲームでルールを決めるのはプレイヤー1人1人。だが、各自が手札の都合で好きなように決めた結果、選んだ本人も含めて皆が苦しむことになる。
手札を配った後、4つのルールカードが公開される。切り札のスートと、得点(失点)になるスート、スートごとの最多(最少)、トリック最多(最少)である。それぞれ得点になる場合と失点になる場合がある。
ディーラーの左どなりの人と、さらに左どなりの人が、配られた手札を見て、どのルールにしたいか1枚ずつ選ぶ。この2つのルールがこのラウンドのルールである。残りの2つは適用されない。
2つのルールを選ぶ人が違うことで、毎回ひねくれたルールになる。例えば蜂が最多の人は得点になるけれど、トリックが最多の人は失点になるなどという事態。蜂は集めたいし、トリックは取りたくないし。きついのは特定のスートが1枚につき−1点というカード。低い数字のリードカラーでも、そのスートがないと降りられてしまうので安心できない。
さらにこのゲームをテクニカルにしているのが、毎ラウンド1回使えるプラスマイナスカード。これをカードと一緒に出すと、数値を±2補正できる。1トリックに使えるのは1枚だけで、誰かが出すともう使えない。また同値の場合は、プラスマイナスカードを出したほうが必ず勝つ。とっておきの場面で使おうと思っていると先に出されて使わずじまいなんてことも。
毎回厳しいルールになって悶絶しっぱなしだった。プラスマイナスカードを見事なタイミングで出した髭親父さんの1位。
Sticht oder nicht
T.ネツォルト/ペガサスシュピーレ(2010年)
3〜6人用/8歳以上/30分
・ゲームストアバネスト:スティッチ
・ふうかのボードゲーム日記:スティッチ