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ガラパゴス(Galapagos)

研究は未来への投資

1835年、イギリスの自然科学者C.ダーウィンはガラパゴス諸島に1ヶ月滞在し、ゾウガメやイグアナを調査した。この調査結果が後の『進化論』を生む土台となる。この時点では種の分化や進化には気づいていなかったので、不十分な調査だったことを後悔したという。
『ラッタス』に引き続きベルク(ノルウェー)&ホワイトゴブリン(オランダ)がリリースした新作。このゲームでは、ダーウィンの足跡をたどって動物を収集し展示して名声を競う。
手札には東西南北の4種類のカード。これを見て毎ラウンドはじめにどの方角に向かって探検するか、競りで決める。自分が持っていない方角になると、ラウンド中、何にもできなくなってしまうので、頑張って競り落とそう。ほかの人のビッドを見て、相乗りできそうなら降りる手もある。ただし、競り落とせば得られるスタートプレイヤーの権利も捨てがたい。
方角が決まったら、スタートプレイヤーから順に手札を出してアクションを行う。アクションは、その方角に指定された動物の捕獲、捕獲コストを下げる研究、捕獲した動物を得点に換える展示、余った動物の換金の4種類。
ボードには研究トラックがあり、動物チップが並んでいる。遠くにある動物ほど、捕獲コストが高いので、自分のコマを進めてコストを下げなければならない。でも研究=コマを進めるにはお金が必要。しかも、捕獲されるたびに動物は研究トラックを進んでしまう。みんなが取りに行くと動物がいなくなり、もっと研究しないと見つからないというわけだ。
捕獲した動物をどこまで集めてから展示するかも悩みどころだ。というのも、「イグアナを含む展示」「3種類以上の展示」などのボーナスが早い者勝ちだからだ。こまめに展示するか、貯めこんでから一気に展示するか。
序盤は展示を我慢した康さんが大量ボーナスを2回取ってダントツ1位。私はこまめに展示していったが研究をサボったことで後が続かず、最終ラウンドで競り負けて展示のチャンスを逃し最下位。競りとアクションというシンプルな作りながら、いざ遊び始めると、ほかの人との相乗りと金勘定、展示の先取りなど駆け引きやマネージメントがあり、大いに考えさせられた。
Galapagos
A.ベルク、H.ベルク/ホワイトゴブリンゲームズ(2010年)
2〜5人用/12歳以上/60分
ゲームストアバネスト:ガラパゴス
プレイスペース広島:ガラパゴス

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レース・フォー・ザ・ギャラクシー日本語版発売

ホビージャパンは2日、宇宙開拓カードゲーム『レース・フォー・ザ・ギャラクシー』の日本語版を発売した。2〜4人用、12歳以上、30〜60分。
オリジナルは2007年にアメリカで発売され、翌年のアラカルト・カードゲーム賞1位、国際ゲーマーズ賞ノミネート、ゴールデンギーク賞ベストカードゲームなど、高い評価を得た。『プエルトリコ』のカードゲーム『サンファン』をベースにしつつも、100枚を超えるカードの多様性によって、愛好者に支持され、これまで英語、ドイツ、フランス、イタリア、ロシア、中国語版が発売されている。
舞台は人類が太陽系外に進出している遠い未来。プレイヤーはそれぞれ能力が異なる「ワールド」を持ち、5つのアクションから毎回1つを選んで実行する。手札を補充する「探査」、建物などのカードを出す「発展」、惑星カードを出す「移住」、商品を得点に換える「消費」、商品を生み出す「生産」があり、この順に実行する。
ポイントは1人が選択したアクションを全員が行い、誰も出さなかったアクションはスキップされるところ。そんとあめあえて他の人が希望のアクションを選択するのを待ってみたり、他の人を利するアクションを避けてみたり、といった駆け引きが重要となる。
すでに拡張が3つ発売されているが、順次日本語版になって発売される。第1弾「嵐の予兆」は11月上旬の予定。すでに英語版を持っている人でも、裏面が同じなので組み合わせて遊ぶことができる。
ホビージャパン:レース・フォー・ザ・ギャラクシー
ホビージャパンゲームブログ:銀河の歴史がまた1プレイ「レース・フォー・ザ・ギャラクシー【日本語版】」
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