海賊の黄金(Piratengold)
海上は一寸先が闇
海を回ってお金を集めて帰る航海ゲーム。アジトに帰るまで宝は確保されず、ほかの海賊に奪われるかもしれない。コンポーネントが圧巻なルドアートの作品で、金属製のコインを、木製のコマに積めるようになっている。
毎回、風向きと船の進む数をダイスで決める。ボード上に方角があり、±45度でしか移動できない。この縛りがきつく、宝はあちこちに落ちているのでまだ拾えるが、アジトまで帰ってくるのは至難の業。そのため、風向きを無視できるアクションカードを効果的に使う。
ダイスを振った後と、手番プレイヤーが船を進めた後に、全員がアクションカードをプレイできる。風向きを変えたり、ほかの船のいるところまでワープしたり、相手の出したカードを無効にでしたりと効果は強力で、何枚でもプレイできるがむやみには使えない。始めに配られるのは3枚だけで、あとは船で「?」のマスに止まらないと補充できないからだ。
海に落ちているコインは1〜3の価値があり、そこに着いてめくってみるまで分からない。船には4枚まで積むことができ、アジトに帰れば下ろせる。合計で7〜9のコイン(プレイ人数によって変わる)を先に持ち帰った人の勝ち。
先に1回持ち帰ったふうかさんが、残りの宝を積んで悠々帰還…かと思ったら風向きが変わり、吹き溜まりにはまってしまう。その間に、1回も帰っていない私が、karokuさんから再三の襲撃をカードプレイで跳ね返して帰還。風向きのままならなさと、カードの意外な効果で盛り上がった。
Piratengold
J.J.ボマー/ルドアート(2004年)
2〜4人用/8歳以上/30〜45分
国内未発売
ツォカート(Zockato)
予想にどれほど自信があるか
獲得トリック数を予想して賭けるトリックテイキングゲーム。タイトルがメーカー名になっていて、まだ2タイトルしか発表していない新規メーカーである。黒いメタルケースに赤唐辛子のデザインがカッコいい。
ドイツでは数多くトリックテイキングゲームが発売されているが、このゲームの特徴は、獲得トリック数を予想して賭けること、ダイスでディール枚数が決まること、ルールカードで賭け金や予想にしばりがかけられることなどである。
毎ラウンド、最初に10面ダイスを振って、ディール枚数が決められる。そしてルールカードをめくり、賭け金の下限やトリックのボーナス、獲得トリックの予想が公開か非公開か、切り札の色やノートランプなどが定められる。これに従って、円盤を使って獲得トリック数を予想。同時にお金を賭ける。
このときに、「予想+1」や「予想−1」のカードを相手に出して、予想を狂わせることもできる。「うぉー、そんなに取れるかよ!」
トリックテイクは、最強の「ツォカート」と最弱だがボーナスになる「スター」があるほかは通常通り。1〜2枚などというラウンドはあっという間に決まる。終わったら、予想通りに取れたかをチェックして、予想が当たれば払い戻し。規定ラウンドで所持金を競う。
予想が公開されているラウンドでは、外れるよう邪魔をするし、「予想は全員0にする」などのラウンドは特に盛り上がる。そこに賭け金が多いときたら、ものすごく熱い。
私は堅実な予想と少額の賭け金で安全に行く作戦。しかし予想がなかなか当たらなかったため、どんどん賭け金が増していく悪循環となった。最後は無一文である。途中からふうかさんの手札が全トリック取れるくらい強くなったが、かえって予想は難しかったようで、確実なときだけ大金をかけたkarokuさんの勝利。トリックテイクのテクニカルな部分と、賭け金のギャンブルな部分がマッチした楽しいゲームだった。
Zockato
T.バイアー、S.コイフラー/ツォカート(2009年)
2〜6 人用/10 歳以上/30〜60 分
海外でのみ発売中
ふうかのボードゲーム日記:ツォカート