シュピール’11新作情報:2Fシュピーレ
世界最大のボードゲームイベント、エッセン国際ボードゲーム祭「シュピール」が開催まで1ヶ月を切りました。このメッセで発表される予定の新作は600タイトル以上にもなり、ほとんどフォローできない状態ですが、集中的に記事を取り上げていきたいと思います。
日本にもファンの多いデザイナー、フリーデマン・フリーゼの個人メーカー、2F(ツヴァイエフ)シュピーレです。タイトルが全て、氏のイニシャルであるFから始まるのが特徴です。
★フライデー(Freitag)
F.フリーゼ作、1人用、10歳以上、20分。
『暗黒の金曜日』に続く金曜日プロジェクトの第二弾は、ロビンソン・クルーソーの手下フライデーを主人公にしたデッキ構築のソロゲームです。いらないカードを捨て、必要なカードを手に入れて、海賊たちを倒し、ライフポイントを稼ぎます。デッキ構築ゲームを完全なソリティアにしたのはフリーゼらしい皮肉でしょうか。
★電力会社:初めての火花(Funkenschlag – Die ersten Funken)
F.フリーゼ作、2〜6人用、12歳以上、60分。
『電力会社』発売10周年記念作は、システムをそのままに舞台を石器時代に移しました。技術カードを手に入れ、上手な狩りで食料を調達し、自分の民族を広げます。バリアブルボードと、木製の民族コマ・動物コマ、さまざまな石器時代の技術カードに、『電力会社』よりもよりダイレクトなゲーム展開で生き残りをかけて戦います。最初に、自分の民族を13まで増やしたプレイヤーが勝ちます。
★電力会社:ロボット(Funkenschlag: Die Roboter)
電力会社の中立プレイヤーです。各フェイズに予め決められた行動をしてゲームに参加します。主に2人プレイで使いますが、3人以上で投入することもできます。
★電力会社:送電契約(Funkenschlag: Der Liefervertrag)
2Fシュピーレのブースで配布されるプロモカード。プレイ順を戻す効果があります。
・2F-Spiele
・シュピール’11新作情報
屋台料理大食い勝負(小吃大胃王 / Taiwan Snackbar)
腹八分目は難しい
各サイズのカードスリーブを製作販売している台湾のスワンパナシア社が、ゲームマーケットに持ち込んだカードゲーム。ウノ系かと思いきや、カードを押し付けあうチキンレースで、「これは買いだよ」「どこで売ってるかな」と好評だった。
カードには美味しそうな台湾料理のイラスト。手番には、好きな料理を出してとなりの人に渡す。となりの人は、同じ料理を出してさらに次の人に渡すか、そのカードに書かれた枚数を山札から引く。そのほかにリバースや指名でやり過ごすこともできる。
同じ料理を出して次の人に渡すと、数字が累積して山札から引く枚数が増える。「2」の「臭豆腐」なら2,4,6…と穏やかに増えるが、「6」の「油肉飯」だと6,12,18…と激しい。
ただし、目的は手札をなくすことではない。山札の中からたまに出てくる「もう食べられません!」カード(-1点)を引かないことなのである。最初、「もう食べられません!」カードは山札の中に1枚しかない。少ない枚数なら、引けるうちに引いておき、絶体絶命の押し付け合戦に備えておきたいところだ。
「もう食べられません!」カードが引かれるたびに、捨て札をシャッフル。「もう食べられません!」カードを増やして次のラウンドを始める。ロシアンルーレットの弾が1発ずつ増えていくような感じで、山札から引くのがどんどん怖くなる。
誰かが3枚目の「もう食べられません!」カードを引いたら終了で、マイナスの少ない人が勝ち。同点の場合は、手札の多いほうが勝つ。そのためにも、引けるところでは引いておきたい。
ここは大食い大会。食べない(カードを引かない)ままでは終われないが、食べ(引き)過ぎるといつ限界が来るか分からない。そんなジレンマが絶妙である。2ゲーム遊んで、1ゲーム目はできる引かないようにしていたが、それでは勝てないことが分かり、2ゲーム目は適度に引く展開。そうなるとみんなが「もう食べられません!」カードを引いて均衡してくる。勝敗がどうなるか分からなくなる中、鴉さんが思い切って3枚目を引いて終了。かろうじて無傷だった私の勝利。
小吃大胃王 / Taiwan Snackbar
倉木羽/スワンパナシア(2011年)
3〜10人用/8歳以上/30分