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ピクトマニア(Pictomania)

紛らわしいお題を描き分ける
リストの中から指定された絵を書いて、ほかの人に当ててもらうお絵描きゲーム。『スルー・ザ・エイジ』『ギャラクシートラッカー』のデザイナーが手がけたパーティーゲームである。時間をかけないで伝わる絵を描く画力が求められる。
全員に見えるように6枚のお題カードが並べられる。写真は難易度最高のレベル4。例えばこんなお題。これを描き分けなければならないのだ。
1-与える 2-差し出す 3-取る 4-約束する 5-感謝する 6-誓う 7-尋ねる
1-それ 2-彼女 3-私 4-彼ら 5-君 6-彼 7-我々
1-友達 2-彼氏 3-夫 4-知人 5-ライバル 6-元夫 7-敵

次に、マークと数字カードが1枚ずつ配られ、どのカードの何番を描くか決まる。一斉にお絵描きスタート。同じカードのほかの番号と混同されないよう気をつけて描く。
描き終わった人から、ほかの人の絵を見て、何番のカードを描いたかカードを出して予想する。先に出したほうが、当たったときの得点が高いので、早く描き終わって予想タイムに移りたいところだ。最後に答え合わせをして先に当てた順に得点が入る。
急ぎすぎてほかの人の絵を外し過ぎたり、誰にも当ててもらえないと失点になる。このラウンドに一番多く外れた人(「ブラックシープ」)が、先に終わった人が取れるボーナスタイルをもっていると失点。また当ててもらえなかった分も失点となる。ボーナスタイルは諸刃の剣。
自分と同じ番号・同じマークを取った人がいないのが大きなヒント。消去法でこれを除いて予想できるが、それでも難易度が高いお題は難しい。
レベル1から始めて1つずつ上げていってみた。最初は当てるのも当ててもらうのも調子よかったが、次第に当てるほうが厳しくなってくる。ふうかさんが最後に描いた犬みたいなのが『ネバーエンディング・ストーリー』のファルコンだと分からず痛恨のミス(「ストーリー」が正解で、私は「ポエム」と回答)。それでも私の「スケッチ」(写真)を当ててもらえたのと、序盤の貯金で何とか1位。
答え合わせで外れた人が「それはないよー!」「ああ、そういうことだったのね」などと盛り上がるのが楽しかった。
Pictomania
V.フヴァキル作/チェコゲーム出版+ペガサスシュピーレ、2011年
3〜6人用、9歳以上、25分
ホビージャパン・オンラインショップ:ピクトマニア
ピクトマニア

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パニックステーション(Panic Station)

人知れず寄生するエイリアンの恐怖
パニックステーション
寄生エイリアンが蔓延する宇宙船内で、エイリアンの巣を焼却することを目指す協力ゲーム。エイリアンに寄生された裏切り者が次々と増えていくが、誰が裏切り者なのか分からない恐怖を味わう。
各自、自分のキャラクターとアンドロイドを1体ずつもってスタート。手番には体力に応じたアクションポイントを使って、宇宙船内を探索し、アイテムを手に入れ、湧いてくるエイリアンを倒していく。
探索では、部屋カードを1枚引いて中央の部屋につなげる。新しい部屋にプレイヤーコマを移動したら、部屋の中を調査してアイテムカードを引く。アイテムにはエイリアンを攻撃する銃弾や手榴弾やコンバットナイフ、ダメージを軽減する防弾チョッキ、扉が閉まっているところを通るカードキー、そしてエイリアン殲滅に重要なガソリン缶などがある。
エイリアンは、アイテムカードの山札から「エイリアン警報」が出るか、調査済みの部屋でさらに調査を行うと出現する。4面ダイスを振って方向を決め、隣の部屋に出現。毎ラウンド1回、全てのエイリアンは4面ダイスの方向に移動し、同じ部屋にいるとダメージを食らう。体力がなくなると脱落になるので、協力して倒したいところ。しかし裏切り者の影が忍び寄る……。
アイテムカードの山札の上のほうに1枚だけ、宿主カードが入っており、これを引いた人は裏切り者として、ひそかに人間殲滅を始めることになる。ヒッヒッヒ。
宿主になったプレイヤーは、ひそかに感染を拡大させる。ここで重要なのが、プレイヤーが同じ部屋で出くわしたら、必ずアイテムを交換しなければならないというルール。同時に裏にしてカードを渡すが、このとき宿主は、アイテムに見せかけて「感染カード」を渡せる。相手はガソリン缶を渡せば感染しないが、それ以外のアイテムだと感染してしまう。第2号誕生。
感染してしまったプレイヤーは、さらにアイテム交換で感染を広げていく。最初は1人しかいなかったエイリアン人間が、プレイヤーの半数、そして全員と増えていくのである。この恐怖が疑心暗鬼を生み出す。敵だと思えば、エイリアンだけでなくキャラクターも撃ってよい。しかしそれは味方かもしれない。途中、全員のウィルススキャンが行われるが、そこでは感染者の人数しか分からない。恐怖はどんどん高まっていく。
全員がエイリアンになってしまったら、脱落した人と、最後に感染した人以外の勝利。その前にガソリン缶を3枚集めて、エイリアンの巣で焼却できれば、人間側の勝利となる。人間側の最後の1人になって巣を焼却できればヒーロー。まるで映画みたいな展開である。
ベルギーのデザイナーがオランダのメーカーから出版した作品。エッセン国際ゲーム祭では、100部しか販売されないというニュースが流れ、大行列ができていた(私も並んで買った1人)。初版のルールで遊んでみたが、宿主は1人感染させられれば御の字という状態。その後ルールが2回改訂されていたことを知った(下記)。宿主が非常に不利だったのが解消されているようなので再挑戦したい。
Panic Station
D.オースロー/ホワイトゴブリンゲームズ(2011年)
4〜6人用/10歳以上/40分
国内未発売

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