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『フォルム・ロマヌム』日本語版、ゲームマーケットで先行発売

フォルム・ロマヌム日本語版ニューゲームズオーダーは今月18日のゲームマーケットにて、W.クラマーの往年の名作『フォルム・ロマヌム(Forum Romanum)』日本語版を先行発売する。2~6人用、10歳以上、45分、3000円。100部のみの限定販売で、一般発売は年明けの見込み。

オリジナルは1988年にフランク・コスモス(現コスモス)社(ドイツ)が発売した作品。国内ではこれまで「フォーラム・ロマーナム」と呼ばれている。ローマを舞台に、建物やギルドに市民を置いて得点を取る陣取りゲームで、クラマーが『アンダーカバー(Heimlich & Co.)』で名を馳せた翌々年に発表した。

手番には7×7のマスのいずれかに自分の色の市民コマを置くだけ。ストックの市民コマがなくなったらすでに置いてあるものを移動する。そのうち縦の列、横の列、斜めの列、6~9マスの区画に全てコマがおかれたら得点計算が発生。単独最多で市民を置いている人が得点する。

ポイントは市民の数が最も少ない人(0人も含む)は減点になってしまうところ。得点計算はそこかしこで頻繁に発生するので、減点を避けるよう市民を分散することも必要となる。ここの市民は動かしたくない、でもこちらにも市民を置きたいと悩ましい。得点状況によって微妙な協力関係が築かれたり、それがまた裏切られたりとプレイヤー間のアヤも楽しめる。

『古代ローマの新しいゲーム』『アイム・ザ・ボス・カードゲーム』と共に、世界的にも再版されていない作品を一挙3タイトル発売するニューゲームズオーダーは、90年代のドイツゲーム黄金期を形成しながら顧みられていない名作を今後も再版していく考えだ。

・B2FGames:「フォルム・ロマヌム」日本語版、11/18のゲームマーケットで先行販売致します。
・play:game評価コメントリスト:古代ローマの新しいゲーム

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タイムライン(Timeline)


古いようで新しく、新しいようで古く

歴史的な事件の数々を、年号を推定して正しく並べるゲーム。9月に日本語版が発売された。英語版と比べ、カードの内容がよく分からなくて協議することがなくなり、格段に遊びやすい。箱が大きめなのは収納面で難があるが、その分、一般玩具や書籍売り場で人目につくように置かれてほしいゲームである。

ルールはほとんど説明不要である。手持ちのカードから1枚、中央のカードに出すだけ。置いたら裏返して、年号を確認し、前後関係が合っていればOK、外れたら捨てて代わりに1枚引く。手札を早くなくした人が勝ち。

年号など覚えているはずもなく、だいたい紀元前だろうとか、19世紀後半だろうとかいうくらいで置くしかない。でも中にはモールス信号の発明は電信の発明の後に違いないといった、同類の推理もできる。

今回は「ジャイアントパンダの発見」が妙に立ちはだかった。この前だろうと思っておいたカードが後だったり、後だろうと思ったカードが前だったり。「またしてもパンダが!」と、失敗して積み重ねられていく捨て札たち。

タイムライン
ジャイアントパンダの発見(西洋人による)は1869年。意外と新しい

終盤は年号がぎっしり混んでくるので、自ずと正解率が下がる。混んできた年代は早めにカードを出しておくという戦略が一応考えられる。もっとも、何百年も幅があるからといってそこにうまく入るとは限らないが。

鴉さんの残り手札2枚が、「恐竜の絶滅」と「地球の誕生」。皆に「それはずるい!」といわれて「地球の誕生」を差し替えたが、見事に当てて1位。ほかの人が出そうとしているカードに、「それはここしかないと思うよ」とか知ったかぶりをして、全然違っていたりするのがおかしかった。

Timeline
F.アンリ/ホビージャパン(2012年)
2~8人用/8歳以上/15分