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ドイツゲーム史の公開講座、動画公開

6月2日に東京で行われたドイツボードゲーム現代史の公開講座(当サイトニュース)の動画が、Youtubeで公開された。

30年にわたって開催されている「SF乱学講座」において行われたもので、講師は澤田大樹氏。「(批評のための)捏造ドイツボードゲーム現代史」と題して、ボードゲームは(面白い、つまらないだけではなく)どんな言葉で語りうるかを考察した。

キーワードはプレイヤー間の干渉・立ち回り方が勝敗に影響を与える「ポリティクス(政治性)」。直接攻撃、インタラクション、ソロプレイなどという言葉で語られるゲームの作られ方のトレンドを、歴史的に位置づけるべく、アメリカの『アクワイア』がイギリス、ドイツに影響を与えて次々と傑作が生み出されるまでの流れを仔細に追った。今後は、ドイツゲームがこれまで重視して来なかった物語とストーリーがゲームに取り入れられると考える。

熱弁の講演は2時間30分ほどに及び、動画では3分割されている。「捏造」と題したのは、これを叩き台にして議論を深めたいという講師の狙いが反映されており、この講義から、国内のボードゲーム評論が発展することが期待される。

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オランダゲーム賞2013に『キング・オブ・トーキョー』『テラミスティカ』


オランダゲーム賞(Nederlandse Spellenprijs)の審査委員会は、今年の大賞作品を発表した。先月3日に発表されたノミネート作品から、ファミリー部門には『キング・オブ・トーキョー(King of Tokyo)』、新設のエキスパート部門には『テラミスティカ(Terra Mystica)』が選ばれた。

昨年に引き続き、一般投票による選考を行わず、ノミネートから大賞まで一貫して審査員が決めた。審査員はボードゲームショップ店長、ボードゲームジャーナリスト、ボードゲーム関連団体のメンバーなど11名で、夏のボードゲーム祭で授賞式が行われる。

『キング・オブ・トーキョー』は怪物たちが東京を舞台にダイスで戦うフランスのゲーム。日本語版も発売されており、国際的に人気が高い。『テラ・ミスティカ』も日本語版(現在品切れ中)が発売されているドイツの作品で、ファンタジー世界をテーマにした陣取りゲーム。先日のドイツ年間エキスパート大賞で推薦リストに入るなど今年のフリーク向け作品として注目されている。

Nederlandse Spellenprijs

オランダゲーム賞2013