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シュピール’14:開幕

世界最大のボードゲームフェア「シュピール」が今月16日から4日間にわたり、ドイツ・エッセンにて行われる。今年は41(昨年比+2)か国から832(昨年比+2)団体が出展し、850(昨年比+50)タイトル以上の新作が発表される。会場は新しくホールを1つ増やして58000(昨年比+10000)㎥。今年も愛好者やバイヤーなど世界中から15万人が参加する予定となっている。
開幕に先駆けて前日に行われた記者会見では、ラベンスバーガ―社のコンピュータを使ったボードゲーム「スマートプレイ」や、今年発売100周年を迎えるドイツの国民的すごろく『イライラしないで!』、ゲーマーズゲームの広がり、クイズ・パーティーゲームの人気などいくつかのトピックが取り上げられた。
壇上にはドイツのテレビ料理人S.ヘンスラーが料理クイズゲーム『ヘンスラーの料理ラリー』、北京オリンピック重量挙げ金メダリストのM.シュタイナーが”ThinkFun”という脳トレの宣伝に上がった。
最後にドイツのボードゲーム出版社で組織されている「ボードゲーム出版社協会」が市場動向について発表。今年の前半は温暖な気候のため屋外の趣味に押され、前年同時期比4.8%の売り上げ減となっていることを明らかにした。売り上げにはワールドカップ関連のTCG人気(前年比+9.4%)も含まれているため、ボードゲームの落ち込みは相当なものである。カードゲームやダイスゲームなどのシンプルなファミリーゲームが元気な一方、戦略性の高いゲームの売り上げがやや落ちていることも一因と分析、異なる世代をつなぐツールとしての機能に期待を寄せている。
Internationale Spieletage SPIEL’14

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シュピール’14:AllGames4you

エッセン市内にあるボードゲーム専店AllGames4you(オール・ゲームズ・フォー・ユー)を訪問。品揃えの豊富さに圧倒され、久しぶりに心のリミッターが解除された。
このお店はネット通販もしており、私は10年以上前から毎年のように利用している。ドイツ年間ゲーム大賞のノミネート作品が発表されたとき、日本にまだ入っていない作品を探すと、一番揃うショップがここである。今年はキッズゲーム大賞のノミネート3作品をすべてここで手に入れた。当初在庫にないものもあったが、数日で調達してしまったのには舌を巻いた。
店舗はエッセン中央駅からS9という各駅停車で3駅、エッセン・ホルトハウゼン(Essen-Holthausen)駅から徒歩10分くらいのところにある。ルール川のほとりにある駅から、遊歩道で車道に出て北へ行き、教会の手前から曲がる。途中のところどころに看板があるので迷わなかった。
倉庫のようなところを改造して作ったお店には、新旧のボードゲームがびっしり並んでいる。シュピールには毎年出店しているが、これだけ多くの商品を持ち込むことは不可能だろう。「シュピールにもっていくのは新作だけ」とティーマン店長。愛好者にとっては、すでに絶版になって久しいゲームがあちこちにある店舗のほうがシュピールのブースよりも魅力的だ。
入ってすぐアドルングシュピーレの製品がずらりと並んでいて心躍る。ルックアウトシュピーレ、コスモス、ツォッホ・・・と出版社別に陳列されているのがそそる。アミーゴのカードゲームは、『ボーナンザ』シリーズだけ別にまとめられ、見たこともないディスプレイで陳列されていた。さらに通販には出てこない中古品、箱つぶれ品などのコーナーもあって、食い入るように見ているうち、気が付けば1時間。
ふうかさんは『カナロア』と『ルドフィール』を見つけ、ピアトニクのトリックテイク『やあ、こんにちわ!』を購入。これで心のリミッターが解除されてみんな買うモードに突入。私は『ダイスソーセージ(Würfelwurst)』『イリーガル(Illegal)』『オメルタ(Omerta)』を購入、神尾さんは『カラヤのスルタン』と『花火デラックス』を買っていた。
ティーマン店長と少し話したが、このお店は17年前にオープンしたという。またティーマン店長は重量級ボードゲーム『プラネットスチーム(TGiWレビュー)』のデザイナーでもある。ゲーム好きでなければ、このような並べ方はできないだろう。
お店はシュピール前だけでなく、シュピール期間中も空いている。スタッフ数名でお店の前にワゴン車を停めて、荷物を搬入したり相談したりと忙しそうだった。シュピールの会場から近いという地の利を活かしていることも、長年続いている一因だと思われる。シュピールの前後に訪ねてみてはいかが。
AllGames4you
Langenberger Straße 436, 45277 Essen
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