シュピール16:ドイツゲーム賞授賞式
世界最大のボードゲームイベント「シュピール」の前夜祭意を兼ねて、12日に関係者によるドイツゲーム賞授賞式が行われた。結果は前もって発表されており、10位から順番にデザイナーと出版社の代表が壇上に上がり、賞状やトロフィーを受け取る。
エッセン金の羽根賞と、4位から10位までがまず壇上で賞状を受け取った。
3位からは個別のインタビューがある。3位の『タイムストーリーズ』ではデザイナーのM.ロゾイ氏(左)がフランス語で話したのを、スペースカウボーイズのS.ポーション氏(中央)がドイツ語に翻訳していた。
2位は『コードネーム』。デザイナーのV.フヴァチル氏(左)とチェコゲーム出版の社長(中央)が「我々は小さい出版社なので、24か国語でこのゲームを売るにはたくさんのパートナーが必要」と語った。右側はドイツ語版を扱ったハイデルベルガー社の人。
1位は『モンバサ』。デザイナーのA.プフィスター氏が、同じエッガート社からこのたび発売される『グレートウェスタントレイル』について訊かれていた。右側は出版したエッガート・シュピーレと、ドイツ国内での販売を受けもつペガサス・シュピーレの人。
3位までの入賞作と、キッズゲーム賞を受賞した『レオ』の展示。ディスプレイ用の大きな箱が作られるが、大きさはまちまちだ。
最後に特別賞を受賞したK.M.ヴォルフ氏。ボードゲームのレビュアー、ニュースサイト管理者、ゲーム賞の審査員などを30年以上の長きにわたって務めた。特別賞を受賞するのは。W.クラマー氏以来となる。
授賞式が終わると食事会。隣り合わせたドイツのご夫婦は、シュピールの参加が旦那さんが29回目、奥さんが14回目になるという。ドイツのボードゲーム市場が今、活況を呈しているのも、このように長い年月支えてきた愛好者の力によるところが大きいなと感じた。
シュピール16:開幕
10月13日(木)、ドイツ北部の小都市エッセンにて、ボードゲームメッセ「シュピール(Spiel)」が開催される。期間は日曜日までの4日間で、16万人の参加を見込む。
34回目を迎え、ボードゲーム・カードゲームでは世界最大のイベント。ネットゲーム全盛の現代において、その規模は年々膨れ上がっている。今年から会場を広げ、展示ホールを3つ(4番、6番、1A番)追加。出店者数も910団体から1021団体に増え、そのうち6割がドイツ以外の出展で、参加国は昨年の41か国から50か国になった。また、出展される新作は1200タイトル以上に及ぶ。
開会に先立って水曜日に行われた記者会見では、今年のトレンドとして「脱出ゲーム」や「ルター宗教改革500周年」が紹介された。脱出ゲームではコスモス社、HCMキンツェル、ミステリールームズ、ノリスの4社が、「ルター宗教改革500周年」ではコスモス社、フッター社、シュピールヴォルクス社、ツォッホ社の4社が新作を発表する。
記者会見の様子。主催のフリードヘルム・メルツ社のD.メツラー氏はこのイベントの顔となっている。
パンフレットの裏表紙は何とオインクゲームズの『海底探険』。今年もヤポンブランド、冒険企画局&グループSNEなど日本からの出展が注目されている。
ドイツのボードゲーム出版社協会はイベント・ゲーム会用のアプリ「Twiddle」を紹介した。イベントの主催者とボードゲーム愛好者が登録し、近くで開催されているボードゲームイベントやゲーム会に参加しやすくする。
プレス会議の後、新作プレビューが行われた。これまではプレスルームのとなりの会議室だったが、出展者の増加を受けて、ホール1Aを開放。広いスペースでたくさんの新作が紹介され、ひととおり見て回るだけでも2時間を要するほどだった。
新作プレビューが行われた1Aホール。