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フェルトのヴァイキングゲーム『ヨーヴィック』日本語版、1月中旬発売

ヨーヴィクホビージャパンは1月中旬、ドイツの人気ゲームデザイナーS.フェルトの『ヨーヴィック(Jórvík)』日本語版を発売する。イラスト・M.マーギールスキー、2~5人用、10歳以上、60~90分、5000円(税別)。
S.フェルトのリソースマネージメントゲーム『倉庫の街(Die Speicherstadt、2010年)』をリメイクし、テーマを9世紀のヴァイキングの街に変えてエッガートシュピーレ(ドイツ)が今秋発売した。拡張セットの『波止場の倉庫(Kaispeicher)』分も含まれている。
ヴァイキング時代の数十年にわたって、イングランドの一部はノース人に占領されていた。彼らの支配下にあった大都市の1つは、貿易と職人技の中心地となり、ヴァイキングはこの都市とその周囲の王国を「ヨーヴィック」と呼んでいた。今日ではヨークと呼ばれている。
プレイヤーはヴァイキング氏族の長となる。1年の4つの季節にわたって、貿易船が街にもたらした商品を自分の職人に供給し、北方のピクト人の攻撃から町を守るのを手助けし、カードを購入して貿易に対する影響力を高める。
まず各プレイヤーがほしいカードにコマを置き、その後で先にコマを置いたプレイヤーからカードを購入する権利を得る。カードの値段は置かれたコマの数で決まるため、みんなが欲しがるカードは高くなる。購入しなければその分コマが減り、買いやすくなっていくという独特な購入システムは健在。ピクト人の攻撃に備えつつ、最も多くの勝利点をあげよう。
内容物:ゲームボード1枚、カード104枚、商品駒54個、袋1枚、木製ヴァイキング駒22個、プレイヤーボード5枚、スタートプレイヤーマーカー1個、コイン30枚、勝利点マーカー5枚、ルールブック1冊
ヨルヴィック日本語版(コンポーネント)

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コードネーム:ピクチャーズ(Codenames: Pictures)

コードネーム:ピクチャーズ
ドイツ年間ゲーム大賞2016を受賞したチーム戦の連想ゲームの続編。場に並んだ絵柄に当てはまるヒントを出して自分のチームのエージェントを当てていく。日本語版がまもなく発売されるが、「ルールも同じだし、イラストなんだから、日本語版である必要はないのでは?」とかいってはいけない。今や日本語版が出るということは、まとまった数が製造され、国内で安定供給されるということなのである。
2チームに分かれ、それぞれのリーダーだけが並んでいるカードのうちどれが自分のチームのエージェントなのか知っている。リーダーのヒントをもとに、ほかのプレイヤーは自分のチームのエージェントを当てていく。先に自分のチームのエージェントを全て当てたチームが勝ち。カードが言葉ではなくイラストになっただけで、ルールは『コードネーム』と同じである。
『コードネーム』と比べると枚数が減り、見たままのヒントをいってもよいため、遊びやすさは格段に上がり、プレイ時間も短縮された。その分、言葉の多義性やニュアンスに踏み込めなくなり、深みは少なくなったといえる。
新しい要素としては、ビジュアルと言葉をつなげる「見立て」の楽しさがある。関係のなさそうな複数のカードに、ひとつの言葉でヒントを探すのは、言葉に言葉のヒントを出すのとはまた違った考え方をしなければならない。そこにはより大きな想像力が求められるだろう。いくつかの絵柄からイメージされる共通の概念を結びつけ、うまく伝わったときは嬉しい。
想像力が変な方向に行き過ぎて誰も付いてこれず、後で突っ込まれる(加藤芳郎現象と呼ばれる)のは『コードネーム』以上。『コードネーム』でヒントを考えるのがしんどいという方はこちらがお薦め。
Codenames: Pictures
V.フヴァチル/チェコゲーム出版+ホビージャパン(2016年)
2~8人用/10歳以上/15分