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シニア向けボードゲーム

最近、地元でボードゲームの普及団体を立ち上げたところ、「ボードゲームを遊んでみたい」という問い合わせがミニデイサービスや社会福祉協議会から相次いでいる。
ドイツゲームには対象年齢の表記が99歳までとなっているものがあるが、実際のところメインのターゲットをシニアにしているボードゲームは少ない。そこでツイッターでお薦めのボードゲームを尋ねた。ご回答頂きました皆様、ありがとうございます。
シニアといってもキッズ以上に個人差があり、どんな人も楽しめるボードゲームはないと言ってもよい。しかし薦められた中から、おおよその傾向が見えてきた。
『スティッキー』『バウンスオフ』『ストライク』などのアクションゲームは、見ただけでどんなふうに遊ぶか分かるので間口が広い。ただし、バランスゲームは緊張を強い、手が震える人が出るので△。
『クアルト』や『ブロックス』などのアブストラクトゲームも、デザイン面でなじみやすく、またルールが簡単なのですぐ遊ぶことができる。実力差が付きやすいのが難点か。
『ナインタイル』や『ドブル』などの早上がり系を、協力ゲームに変えるのも一手。『ワードバスケット』などのワードゲームも、個人差があるならば協力ゲームルールにするとよいだろう。このようにルールを変更して遊びやすくするという工夫は、ほかのゲームにも応用できそうだ。

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バミューダ(Bermuda)

息を止めてー、ゴー!
バミューダ
海の底に眠る宝を協力して集めるゲーム。海の中なので、息はできない。本当に全員が一斉に息を止めてプレイするという、普通でない作品だ。
毎ラウンド、お宝カードがプレイヤー人数分並べられる。プレイヤーに潜水カードを配り、みんなで3回深呼吸をしたらスタート!
それぞれのお宝カードに、みんなで潜水カードを必要な枚数だけ並べる。カードには数字が付いており、先に置かれたカードから±1のカードしか置くことができない。息を止めているからしゃべることはできないが、ジェスチャーで「ここに誰か置いて」「この列は枚数が揃ったのでもう置くな」といった情報を伝える。
誰かが息を吸ってしまったらラウンド終了。1分ぐらいが限界か。お宝カードごとに、カードが正しく置かれているかをチェックする。枚数に過不足があったり、数字が途中で間違って置かれたりすると、そのお宝はニクセ(水妖)に奪われてしまう。
5ラウンド行って、獲得できたお宝カード1枚1点から、ニクセに奪われたお宝カードの防御ポイントを引いて、プラスならプレイヤーの勝利となる。
6人プレイで15分ほど。息を止めてプレイするというのは、正常な判断がこんなにも失われるものか。視界もおのずと狭くなる。数字の「7」と「4」がわざと分かりにくくなったり、途中で吹き出してしまったりした上に、ラウンドが進むごとに集中力(と酸素)が切れてきてしまったが、最終ラウンドは集中力を取り戻して勝利。
余裕もない中で協力どころではないが、自分のできる貢献をそれぞれが積み重ねていくところにほかのゲームにはない感覚があった。
Bermuda
デザイン・C.E.ランザベッキア/イラスト・O.フロンデンライヒ&S.フロンデンライヒ/フッフ&フレンズ(2015年)
3~6人用/10歳以上/15分