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往年の大ヒットカードゲーム『モンスターメーカー』1月13日発売

アークライトは1月13日、スイッチゲームズのレーベルで往年の名作カードゲーム『MONSTER MAKER モンスターメーカー』を発売する。ゲームデザイン・鈴木銀一郎、イラスト原案・九月姫、イラスト・平尾リョウほか、グラフィック・出嶋勉、2~6人用、8歳以上、30分、3500円(税別)。
モンスターを倒して財宝を集め、誰よりも早く迷宮から帰還して名声を競うカードゲーム。鈴木銀一郎氏のデザインで1988年に翔企画から発売され、たくさんのシリーズ作品が発売されただけでなく、TCG、TRPG、コミック、小説と幅広いメディア展開をした大ヒット作品が帰ってきた。リメイクされるのは『モンスターメーカー・リバイズド』(2004年)以来で、より短時間で遊べるようになっている。
迷宮カードを自分の前に出して数字を足し合わせていき、規定数以上になれば宝物カードが得られる。しかしほかのプレイヤーからモンスターカードを出されると行く手を阻まれる。ダイスとキャラクターカードの補正でモンスターを倒せば、先に進むことができる。迷宮カードの行きと帰りの合計数を合わせられれば無事帰還できたことになり、宝物をゲットできる。
迷宮カードの数の調整の難しさと、モンスターとの熱い戦いがあり、短時間に楽しさが詰まったカードゲームだ。
内容物:冒険カード125枚(キャラクターカード30枚、モンスターカード20枚、迷宮カード50枚、回り道カード5枚、宝の小部屋カード10枚、トラップカード5枚、聖職者カード5枚)、宝物カード25枚、ゲーム進行カード6枚、往路/復路タイル6枚、帰還ボーナスタイル1枚、6面体ダイス6個、遊び方説明書1冊(※カードサイズ63×88mm)
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『プレジデントFamily』『AERAウィズキッズ』にボードゲーム特集

季刊『プレジデントFamily』2017冬号と『AERAウィズキッズ』2017冬号にボードゲームの特集が掲載されている。これまでも時折ボードゲームを紹介している2つの教育誌、今回はどのように取り上げたのだろうか。
『プレジデントFamily』は「この冬我が子と遊びたい 頭がよくなるボードゲーム18」と知育を前面に出した内容。東京大学などに在籍する開成ボードゲーム同好会OB、ボードゲームカフェ「Win Win」を経営する経済評論家の勝間和代氏、ゲームと学習の研究ユニット「Ludix Lab」がセレクトしたボードゲームを紹介している。
「論理力が育まれる」「協働力が育まれる」「EQが育まれる」という3つにジャンル分けして6タイトルずつ。『カタン』『パンデミック』『K2』などやや重めのボードゲームや『ブラフ』『スカル』『人狼』などの嘘をつくゲームが目立ち、キッズゲームは『キャプテンリノ』程度。全体的に対象年齢が高い。
最後に「ボードゲームでなぜ、頭がよくなるの?」というコラムがあり、PDCAや非認知能力に触れられている。とはいえ、効用よりも夢中になって遊べるところが最大の魅力であると結ぶ。
これに比べ、『AERAウィズキッズ』は対象年齢が低めで、知育の効用は控えめ。「アナログもいいネ! 家族で楽しむボードゲーム」と楽しさを前面に出している。紹介者も輸入会社クレーブラットの畑直樹氏、JELLY JELLY CAFEの白坂翔氏、JellyJellyKidsの深津周平氏と、ホビー方面のエキスパートを集めた。
ジャンル分けも「スピードを競う」「アクションを楽しむ」「戦略を練る」「協力で乗り切る」「推理を深める」「記憶力を高める」「数字感覚が身につく」「運を楽しむ」というようにボードゲームのタイプで行い、29タイトルを紹介する。対象年齢は低めで3~4歳から遊べるものも。国産の『じゃぱらん』『タギロン』や、台湾の『ワンニャービスケッツ』、リトアニアの『メイ・カー』『いろどりシティ』などバラエティに富んでいる。
はじめに1ページを使って解説コラムがあるが、ボードゲームで相手のことを理解できるようになり、仲間と相談して決める力が磨かれるといったコミュニケーションスキルの効用を強調する。
こうして見比べるとボードゲームの取り上げ方が対照的である。知育か楽しさか。子育てに限らず、子どもとボードゲームを遊ぼうというとき、知育を前面に出して狭く深く教育熱心な親の関心を引くか、楽しさを全面に出して広く浅くアピールするかの選択は常にありそうだ。前者では難しそうと思う親や、楽しくなさそうと思う子どもが敬遠するかもしれないし、後者ではほかの娯楽との差別化がはかりにくい。
とはいえ遊びと学びは別物ではない。「ボードゲーム楽しそう」というのが先で、結果的に知育効果があるというのでもいいし、「ボードゲーム頭良くなりそう」というのから入って、結果的に楽しめるのでもよい。さまざまな考えの親子に対応して、いろいろなチャンネルがあることが望ましい。それゆえ、こうして同じ時期に異なる切り口で2誌に取り上げられていることは愛好者として嬉しいことである。